バレンタインの日くらい投稿するっぺよ
⚠️
・いぶあび(伊武×阿蒜)
・恋愛 創作設定 要素あり
・阿蒜視点
𝕃𝕖𝕥’𝕤 𝕘𝕠
2月14日、バレンタインデー。この日は友達や恋人など、色んな人達がチョコを渡し合う日だ。
え、お前はどうなのかって?渡そうと考えているけど、中々渡せなくて…。
(結局ポッケの中にあるままだ…)
チョコなんてそんなに作ったこと無かったから、鮫洲の兄貴にレシピを教えてもらって、それをどうにか見て作ったって感じだ。
それだから、見た目が綺麗なのがひとつしかなく、それを包装して持ってきたという。
「阿蒜、渡せたか?」
そう小声で言ってくるのは、鮫洲の兄貴。
「実はまだ渡せていなくて…」
「せっかくラッピングの仕方まで教えたんだぞ!?」
「声大きいですって!」
「ああ、すまん」
俺はふとチョコが気になり、上着のポッケから取り出してみる。
不器用ながらの包装だけど、可愛らしい見た目であるから、個人的には結構いい方だと思った。
「早く渡せって」
「で、でも…流石に男の俺が好意をもってチョコ渡すって変なんじゃ」
そう言いかけると、鮫洲の兄貴は少しムスッとした顔をした。
「変じゃねぇよ。むしろ、チョコ渡したいくらい信用されてるんだって感じて、嬉しい気持ちになるだろうな」
「…そうですかね」
なんだか、鮫洲の兄貴の言葉を聞いて安心することが出来た。
「ちなみに、鮫洲の兄貴は誰かに渡したんですか?」
「それなら来栖に渡した。あいつ俺のチョコ美味いから食べたいって言ってきてよ…」
面倒くさそうに言ってる割に、結構満更でもない感じがする。
「とにかく俺は渡したから、さっさと阿蒜も渡してこい!」
「はい!」
勇気をもらった俺は、早速私に行こうとしたが…明らかに伊武の兄貴は機嫌の悪い様子だった。
(あ、兄貴ぃ…)
どうしようと鮫洲の兄貴がいる方向を見たときには、兄貴はもう自分のデスクにそそくさと戻っていた。
(もう背に腹は変えられない…よし!)
どうにか決心した俺は伊武の兄貴に近づく。すると、兄貴は「あ”?」とでも言ってるかのような顔でこちらを一瞬だけ見てきた。
「あ、伊武の兄貴」
「どうした」
返事がかなり素っ気ない。
「あのですね、その”…」
変な風に言葉が詰まってしまったが、とりあえずポッケからつくったチョコを取り出し、伊武の兄貴に差し出す。
「これがなんだ」
「えっとですね”…」
なんか、あげるタイミングを間違えた気がした。だってかなり睨んでるような様子でこっち見てるんだもん。
少し傷つきつつも、「受け取ってください」とだけ言って、伊武の兄貴に半ば強引に渡した。
「それだけです!では!」
すぐに伊武の兄貴の元から立ち去り、一度自分のデスクに戻った。
(お、俺渡せたのか?伊武の兄貴に?)
恋なんて中学以来だったから、久しぶりにしたけど、こんなにも緊張するなんて思いもしなかった。
いてもたってもいられなくなった俺は、鮫洲の兄貴の元へ行く。
「鮫洲の兄貴、チョコ渡すことが出来ました」
「おっ!ついにやったか」
「はい、あの人に合えばいいんですけど…」
「ん、きっと大丈夫だ。伊武の兄貴はチョコが好きだから」
「なんか、兄貴にそう言われると安心します」
「まぁなにか返事は返ってくる!その間に仕事頑張ろうぜ」
そう言ってニコッと笑う鮫洲の兄貴に、流石大人!と思った自分がいる。俺は子供でもないのにな。
そうして自分の席に戻り、仕事を再開した。
伊武の兄貴にチョコをあげて、1時間、2時間と時間が過ぎ、気づけば帰宅時間になっていた。
(こんな話しかけられないものなのか?不味かったのかな”…)
不安になりながらも帰宅準備をし、先にあがらせてもらった。
事務所からでようとすると、下の名前で俺を呼ぶ声がした。後ろを振り向くと、伊武の兄貴が立っていた。
「チョコ、凄い美味しかったねぇ」
「そ、それなら良かったです!」
書いていたメッセージのことをなんと言われるか不安だった。
「あとあのメッセージなんだが…」
(な、なんだ、なんと言われるんだ!)
「返事はOKだねぇ」
「へ、?」
伊武の兄貴が言ってることを、俺は信じることが出来なかった。
「ほんとに、こんな俺でいいんですか?」
「前からずっと好きなのを気付いて貰えなかったのは残念だったが、両思いだからもう関係ない」
この瞬間、俺たちは恋人になった。
ちなみに、メッセージには「HappyValentine!
こんな話をこの日にするのはどうかと思いますが、ずっと前からすきでした。俺と付き合ってくれませんか」
まぁ、簡単なメッセージというよりラブレターだ。
「俺からも言わせてくれ」
「は、はい 」
「好きだ」
この3文字で俺は倒れかけた。好きな人に告白したらされ返されるなんて…アニメだったらメロメロになるシーン確定だ。
「そしたら、バレンタインであり、記念日でもあるな」
こんなこと言うなんて…どこまでも意地悪な人だ。
「一生ついていきます」
俺たちはハグをして、俺は家に、伊武の兄貴…いや、隼人さんは事務所に戻っていった。
(いつか下の名前で呼んでみてぇな…)
心の中でそう思う。あとは、ずっと一緒にいられるように願うだけだ。
コメント
3件
happy birthday🍫💞 バレンタインにいぶあび見れるの最高すぎる🤦🏻♀️🤦🏻♀️🤦🏻♀️機嫌悪い伊武にびびってる安蒜可愛いしちゃんと渡すの安蒜っぽくて好き🫶🏻🫶🏻 来栖と鮫洲の絡みがあるの凄い嬉しい🥹🥹来栖に渡したって言ってる鮫洲が満更じゃないの本当好き🥲🫶🏻 鮫洲も鮫洲で可愛すぎる😭😭😭 てか相変わらず発想力の天才すぎるよ🙈🙈🙈ここあちゃんの小説ここあちゃんにしか出せない雰囲気があって本当好き🤲🏻🤲🏻