テラーノベル
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※ここで美澄エカチェリーナの視点になります。
場所は渋谷区芸能プロダクション事務所にて
若手の先輩芸能人A「エカチェリーナ!!君は短期間でここまで成長できるなんて最高だよ!!カリスマ性だってあるし、性格もいいし、君の異名は女帝だね!!」と肩を「ポンッ!」と軽く叩くのだった。
エカチェリーナ「ぜぇ…ぜぇ…ありがとうございます。」とスポーツウェアを着て役作りのためのトレーニングに励んでいた。
ベテラン芸能人B「何か目標はあるの?」
エカチェリーナ「私の存在を世界に知らしめたいですね。それからハリウッド映画にも出て、ヒステリックで情熱的なロシア人を演じられるように頑張りたいので。」
若手の先輩芸能人A「ハリウッド映画に出てくるロシア人なんて、全部KGBだのマフィアだの悪役に仕立て上げるからな。ムカつくでしょ?」
エカチェリーナ「ムカつくに決まってるでしょ?!!ロシアのプライドを傷つけるバカ過ぎるアメリカのプロパガンダよ!!私だってこの見た目と身長のせいでクラスのマドンナ扱いされてひとりぼっちだったのよ!!?普通の女の子としていたいのに、なりたくてこうなったんじゃないから!!」とヒステリックになるのだった。
ベテラン芸能人B「まあまあ落ち着いて。そうムキになるのもしょうがないよね。君はいい子なんだから。」と肩にそっと手を置いて優しく励ますのだった。
エカチェリーナは正気を取り戻して、本気モードになるためにトレードマークのカチューシャを身につけて水分補給として水筒の中の麦茶を飲むのだった。
※ここで豆知識です。
トルストイの小説の復活のヒロインのカチューシャを大正時代の日本人女優が演じていたため、当時のヘアバンドのことをカチューシャと呼んでいたことに由来しています。
ちなみにカチューシャはエカチェリーナの愛称でもあります。
つまり、エカチェリーナとそのカチューシャを掛けたダジャレみたいな演出なのです。
エカチェリーナの回想シーン(江戸川小学校時代にて 生徒A「生徒会長のエカチェリーナ様だ!!当選してよかった!!」生徒B「絶世の美女だ…小学生で180cmでしかも大人っぽいなぁ…」生徒C「成績優秀。スポーツ万能、性格もいいし、お人形さんみたいな見た目。カザチョークというロシアのダンスも踊れるみたいだし、非の打ち所がないから大好きだ!!」
エカチェリーナ(当時12歳)「ありがとうみんな、嬉しいわよ。フフッ。」と明るく気さくに笑顔で手を振ると同時に複雑な気持ちになるのだった。
エカチェリーナの心の声「なんで誰も本当の私を見てくれないの?いじめられるより残酷だわ」と。)
エカチェリーナの回想シーン(学校を終えて江戸川養護施設に着く時。場所はTの部屋。 鼻の奥がつんとしながらエカチェリーナがすすり泣くのだった。エカチェリーナ(当時12歳)「T…なんで私はいつもいつも誰も本当の私を見てくれないのよ…この見た目だけで…」T(当時12歳)「あなたのせいじゃないですから本当に…きっと学校のこの空気感が生徒たちにそうさせてるかもしれませんね…生きづらいですよね。」
エカチェリーナ「でもあなたは本当の私を見てくれるから嬉しいわ…」と。養護施設の狭い部屋で、180cmの体を小さく丸めて泣く彼女。その背中を、自分よりずっと小さなTが静かにさすっている。)
エカチェリーナの心の声「Tは本当に小中学校の唯一の友だちで親友のはずだったのに、私に中卒だと嘘をついたことが今でもご立腹だわ。でも彼にして見たら、私の存在自体が重荷だったのかなぁ。だからソー・ハインやルシアをマドンナ扱いして、私との未練を上書きしたかったのかなぁ。」と水分補給をしながら考えに耽ったのだった。
そして、美澄エカチェリーナは両耳にワイヤレスイヤホンをしてスマホで歌詞のOさんの楽曲の『前進せよロシア』を聴きながらエアロバイクという有酸素運動をして役作りに励むのだった。
彼女の視線は常に情熱と真剣な眼差しだった。
エカチェリーナ「前進せよ、エカチェリーナ!! 前進せよ、偉大なるロシア!!」と自分に言い聞かせて叫ぶのだった。
芸能事務所のマネージャー「エカチェリーナ。君にいい知らせがあるんだけど、所長室に来てくれない?」
エカチェリーナ「わかりました。」と言ってマネージャーについて来て所長室に向かうのだった。
所長室にて
エカチェリーナがドアを「コンコンッ!」とノックして「失礼します。」と頭を下げるのだった。
所長「美澄さん。あなたにいい知らせがあってお呼びさせていただきました。実はアメリカフリーク州の映画スタジオからホラー映画に出演してほしいとのオファーが来ました。しかも共演相手は元子役で女優として励んでるアメリカフリーク州在住の一個年下のラティーノの女性のルシア・エルビラさんです。」
エカチェリーナ「本当ですか?!!ルシアさんって私の友達のその友達で、まだ会ったことがなかったんです!!」
所長「しかも、あなたのこの素の自分として役を演じてほしいそうなんです。このハリウッド映画の監督はあなたと同じでステレオタイプを嫌うから、安心して大丈夫ですよ?」
エカチェリーナ「嬉しいです!!」
※ここから舞台をアメリカに移します。
アメリカフリーク州のコンサート会場にて
Tとムラクモの親友のクインがルワジ、エヴァ、サスキアとヘレンと一緒にお客さんとしてルシアのジャズコンサートを見に来た。
ルシアはスティックを巧みに振り回して激しくドラムを叩き、異国情緒溢れるジャズの演奏曲のキャラバンを演奏するのだった。
クインの心の声「俺はルシアさんっていう毒舌彼女を手に入れて最高だ。ルシアさんは俺のことをバカだのゴミだの言うけど、それでも俺のことを尊敬してくれるから嬉しいな。まるで俺が犬みたいで彼女は猫みたいな立ち位置な気がするから嬉しいなぁ。しかもルシアさんは元子役だったし、17歳でホラー映画初主演する予定だし、日本からロシア系の美澄エカチェリーナがやって来て共演するんだよね。つまりダブル主演ってことか。」
メガネをかけた数学オタクのナイジェリア系アメリカ人男性のルワジの彼女(パリピ美女)のエヴァが笑顔でこう言った。「Tって人は本当に泣き虫なんだね!1年前のあの首チョップ事件ルシアに聞いてびっくりしたよ!!」
ルワジ「ええ。まさか1年前に身長168cmの年下男性のTさんが、年上の156cmのミャンマー人女性のソー・ハインさんに泣きながら抱きついて気絶させられた事件ですよね?Tさんみたいな臆病な生物学的男性がよく体当たりできましたよね。」
クイン「それで彼は自分は変わり者だと自称したけど無駄だった訳か。やっぱりTは歴史好きな一般人ってことか。彼はきっとその何かに怯えてるかもしれないよね。」
サスキア「クイン。きっと君の彼女のルシアにTが惚れてしまった理由もその過去に何かの未練があったのかもしれないよね。僕もあの事件の真相がわかった気がする。ねっヘレン!」と僕っ娘のサスキアのレズビアンカップルのパリピ美女のヘレンはこう言った。ヘレン「彼は東京フリーク区の住人ながら、心は一般人のままなんだよね。日本の一般社会で何があったのかわからないと真相が掴めない気がするんだよね。」
司会者「続いては、CのLatinoamerica です!!ラテンというラベルを打ち砕いて、マチズモという有害な男らしさに対抗するための曲です!!それでは披露をお願いします!!」
といい会場のお客様やクインたちが拍手をするのだった。
ルシアはラティーノであることを誇りに持ちつつ、個人として自分自身を見てほしいという思いがあり、クールで群れない雰囲気を持ってスティックを握り、激しくドラムを叩くのだった。
ちなみに実はルシアはワイヤレスイヤホンでよくCのLatinoamerica を聞きながら、ドラムを叩き、女優になるための役作りに励んでいるのだった。
※ここから美澄エカチェリーナの視点になります。舞台は東京フリーク区の空港です。
エカチェリーナ「フリーク区空港ねぇ。この場所がTたちがアメリカフリーク州へ留学する時に移動したって訳ね。フリーク州がフリーク区の姉妹都市だなんて。」
マネージャー「あなたはフリーク州出身の監督さんに出演を選ばれましたから。自信を持てば大丈夫です。では飛行機に乗りましょう。時差ボケ防止の薬も入っていますね?」
エカチェリーナ「大丈夫ですよ。しかもフリーク州の元子役のルシアと共演するなんて、思ってもいませんでしたよ。」
(エカチェリーナの回想シーン。14年前、エカチェリーナ(当時4歳)。まだ在日ロシア人の両親が交通事故で亡くなる前の話。Tと出会う前の話。舞台は東京江戸川区 自宅にて エカチェリーナ「ルシアって子役がテレビに映ってる。」 テレビインタビューにて (ルシア(当時3歳)「ドラマで初めて子役を経験できてよかったです。でも私は女の子だから?ラティーノだから?そんな安いラベルを貼られて演技をしないで、素の自分で演技ができたことが私の誇りです。」
記者「ハリウッド映画に出演する予定はありますか?」
ルシア(当時3歳)「いいえ、それはわかりませんが、文句を言ってもいいですか?」
記者B「是非聞かせて下さい。」
ルシア(当時3歳)「ハリウッド映画のラテン系のキャラのほとんどは情熱的で感情的。さらには過度なマッチョな表現をするからバカにされた気分だ。それからいつも麻薬カルテルの家族ばかりやらされる雰囲気がある。言っとくけど、私は型に嵌められて演技することはとてもでぇ嫌ぇだ、よく覚えとけ。監督さんにも今のセリフを脳内に叩き込んでやれ。」と鋭い眼差しで記者のカメラを見つめていた。
エカチェリーナ(当時4歳)「凄い発言するね、この子。オーラが半端ないわね。」と驚愕していた。)
エカチェリーナ「14年前のあの時のインタビュー凄かったですよね?」
マネージャー「本当ですよ。監督さんもびっくりしてましたからね。でも今回の出演する映画はラベルによる型に押し込めない方法で演じても大丈夫みたいですから。」
エカチェリーナ「ハリウッド映画のロシアなんか特に悪役ばかりやらされるし、マフィアやKGB、ウォッカ、寒い国というラベルでしか描かないから、それを今回は排除してるし、助かるわよ。」
コメント
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めっちゃ泣ける話だった…!😭💕 エカチェリーナの「本当の私を見てくれない」って孤独、見た目が完璧だからこそ余計に辛いよね…。Tだけが彼女の本質を見てるって描写に胸がギュッとした。ルシアの「ラベルで型に嵌められるの大嫌い」発言もカッコよすぎ!二人がそれぞれのステレオタイプと闘いながら、自分らしく演じられる作品で共演って運命感じる…。カチューシャの豆知識もなるほど!ってなったよ✨ これからどうなるか楽しみすぎる!!