この作品はいかがでしたか?
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この作品はいかがでしたか?
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__久しぶりにピクセンを起動しようと思い,パソコンを開く。
この時間なら,みんないるだろうか。
…まぁ小説を書いてたりして放置してるだろうけど。
(はぁ…久しぶりすぎて,また怒られそうなんだが…)
___しかし,ピクトセンスに部屋がないのだ。
珍しいどころではない。あいつらは毎日ここにいるのに…
生活鯖の絵が変わった様子もなく,小説が更新されてもいない。
新しいアカウントにしたんじゃないかと,タグを検索した。
__『僕らの小説シリーズ』と検索すると,
自分の知らない小説が1つ見つかった。
小説の名前は______
『空白の小説』
…概要欄には,『随時更新中』とあった。
しかし,たくさんあるストーリーを見ても,真っ白なのだ。
書いてあるのは,5話だけ。それ以外は空白だ。
___話を読み進めていると,とても嫌な予感がしてきた。
この小説は,『僕ら』が小説に入ったという物語。
リアルでも,『僕ら』はいなくなった。
…まさか本当に小説に入ったのか?
『空白の小説』の,第1話の投稿がされた日にち,
あいつらの小説の,最後の投稿がされた日にち。
一致している。本当に小説に入ったらしいな…
小説に入れるURLを知らないから,どうすることもできない。
他の人に広めたところで,誰も信じないだろう。
ただ,更新を待つだけ。
ただ,画面を眺めるだけ。
その画面の中には,キャラクターという名の人間がいる。
僕らは,その登場人物,キャラクターを作って,文を書いているだけだった。
ただ,小説に入った方の気分はどうだ。
書かれているキャラクターの気持ちも考えないとな。
…はぁ,なんであいつらの心配しないといけないんだよ。
__気が悪くなっただろうと思い,パソコンを閉じた。
コメント
1件
神だよ神すぎる..