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久我Side

『離れろ!!』

小峠さんの声に俺は驚いた。彼をよく見れば、左目が紅く染まっていた。

『こ、小峠さんッ!?』

『俺に構うな!さっさと逃げろ!』

直感で分かった。小峠さんが天王寺組の構成員を殺したという話…これが答えなんだと。

小峠さんを操っている裏幕がいる。小峠さんはアンドロイド。人間が簡単に操作できるんだ。

どうすればいいのか戸惑う俺に、小峠さんは言った。

『久我、く、ん…ッ…た…のむ!』

『俺を…ッ、壊して、くれ!』

『…………は?』

思ってもいなかった言葉に俺は心底驚いた。小峠さんを俺の手で殺す…?出来るわけない、したくない。

けれど、それが小峠さんのためになると分かってもいた。人を傷つけたくないと願うのは彼自身だ。本当に彼を愛しているんだったら…

俺が殺す

俺は銃を構え、彼に問う。

『…何処を…狙え、ば…いいですか?』

努めて冷静に聞きたかったが、そんなことが出来るほど落ち着いてられなかった。

『左、目…だ。コアが、あるッ…だから…!』

『ッ………わか、りま…した。』

俺は震える手で引き金に指を掛ける。

『小峠さん…ッ…』

ごめんなさい

俺は目を瞑って、全身の精神を集中させて……………… 引き金を引いた。


ドサッという音が聞こえて、俺は目を開けた。

目の前には、愛する人の姿。

俺は、彼に駆け寄り、体を支えた。

彼は、笑っていた。

『ことうげ…さん…ごめん、ごめんなさいッ…』

俺の目から自然と、涙が溢れる。

『別に、気にすること、は…ない。俺が頼んだ、ことだか、ら。』

彼は言葉を続けた。

『俺を人…って…思って、くれ、て…嬉し…かった…。愛…も、感情…も、…君が…おし、えてくれた…ほんとうは…もっと、いっしょ、にいたいけれ、ど…無理…か、な…』

『……小峠さんッ…ずっと、大好き、でした…あなたのことッ、考える度に…ッ、心が温かく…なった…ッ』

小峠さんは驚いたように少し目を丸くした。その後、にっこりと笑った。

『…………同じ。………久我くん。

『はい。』

ぼやけた視界のなかでも彼を鮮明に見たくて、俺は涙を拭った。


『俺を…しんじて、くれ、て…』

ありがとう

それを最後に彼は『事切れた』。



AI人間は恋をしますか?


AI人間は、恋をした。




えーと、本編は終わりです。そしてあと1話続きます。まぁ、バッドエンドだと儚すぎるので…

あと、この話公開後にタイトル変えます。

ご了承下さい

AI人間は恋をした。

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11

コメント

5

ユーザー

かぶちゃんが天王寺組に狙われていた理由は、技術が欲しいのではなく仲間を♡♡♡れたからだったんですね…… 久我くんに出会って、感情が''造られて''大切な人を守りたいからコアを壊せ(○せ)と言ったんですね 久我くんは、大事な人を○す時にものすごく辛かったでしょうね……

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