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次の日。話通り絃歌は屋上へ友達二人を連れてきた。
「浅倉灯鞠と桜木谷楽。こいつは卯都木レイね。レイの友達が俺しかいないの。だから仲良くしてやってね。」
「卯都木レイ…だっけ?俺は浅倉灯鞠。よろしくね 」
「あ、ちなみに言っとくと灯鞠は俺の恋人だから。手出すなよ 」
「げ、絃歌!!言わないって約束だっただろう!!? 」
仲睦まじい二人の会話に、ふと笑みがこぼれる。
「で、こっちの小さいのが…」
「俺!!桜木谷楽!!レイはさ、あレイって呼ぶね!!レイと俺、ずっと関わってみたくって。だってさ、めっちゃかっこいいじゃん!!」
「…?俺が、かっこいい?」
異性にならまだしも、同性にかっこいいなど言われたことが無いので、少し戸惑った。
同性には、嫌われていることが多いのだ。
「うん、レイはかっこいい!!俺さーバスケ部なんだけど、身長めっちゃ小さくて、レイの身長いいなーかっこいいなーってずっと思ってたんだ!」
目をキラキラ輝かせて言う楽が、小さなポメラニアンにしか見えなくて、咄嗟に笑ってしまった。
「ふふっ、はははっ」
「あ、笑った!!」
「…楽は俺が笑うと嬉しいの?」
「だってレイって笑わないと思ってたから、初めて笑顔が見れた!」
そんなことを言う楽に、もっと笑ってしまったのは言うまでもないだろう。
そこから、楽との学校生活が始まった。