こちらの物語は「黄色さんは」のリメイク。
とはいっても前回とは全然違うお話。新しい物語にリメイクされます。
「フィクション」
⚠︎注意⚠︎
・一部の人の口癖迷子
・os、ht、niは出てきません
・急展開多め
・誤字がある可能性があります
薄暗い部屋の中。
コンピューターを弄る1人の男。そして、周りを見回すもう1人の男。
どうやら、敵国に侵入しているもようだ。
「大先生、まだ?」
「ちょっ、今頑張ってるんやから静かに待ってて!」
「これ難しいんやから!」
「はよ帰って遊びたいねん!」
「急ぎますぅ!」
ただ、そんなのんきな話をしている2人は気付いていない。忍び寄って来ている敵に。
「?!」
「シャオちゃんッ!」
「えッ…?」
剣を持ち、大きく振りかざす敵にいち早く気付いたのは鬱だった。敵は俺を狙っていた。
今動いても傷は負う。どうしよう、そう考えていたら。
ドンッ
鬱は俺を押した。
剣は鬱の横腹を貫通。想像したことない量の血が床に流れる。
敵が鬱から剣を抜いた瞬間、鬱は倒れた。意識が朦朧としている。
このままでは出血死してしまう。
「大先生ッ!」
「ゴホッ、シャ、ゴボッゴホッ、無事ッ?」
「無事やから喋んなッ!」
「隙やりッ」
「チッ、うるせぇッ!」
「グッッ」
ただ、頭の中では混乱している。俺のせいでこうなった。俺のせいで鬱が死ぬかも。
血はどんどん溢れ出す。止めようとしても止めれない。辺り一面血の海になってしまう。
国に戻らなあかん。これはもう、ただ事では済まない。
【任務は失敗。大先生が重症。】
とメールで送り、急いでその場から去った。
国に着き、鬱は手術を行った。なんとか一命を取り留めたが、起きない。いや、植物状態と言った方がいいかもしれない。
「シャオロン、さっきグルッペンが会議室に来て言うてたよ?」
「あ、ほんまに?」
「教えてくれてありがとな」
「ペ神は行かないん?」
「大先生見なあかんからね」
「あんま無理すんなよ〜」
「はーい」
音が響く廊下。初めてだった、こんなに皆と会うのが怖いのは。いつもなら気軽に行けるのに。今はこんなにも重い。
なんて言われるのかわからなくて怖くて。
そんな恐怖心があるなか、扉を開けた。
一斉にこちらに目を向けた。
なにか、違和感を感じた。皆無言で、いつもの雰囲気とは違くて、なんとも言えない空気だ。
「すまんな、シャオロン」
「急に呼び出して」
「大丈夫やで」
「早速だが、任務中の状況を教えてくれ」
「まず、大先生がパソコンでハッキングして、俺は周囲を見てた」
「俺が目を離している隙に、敵が、来てッ」
「大先生が、俺をッ庇ってッ」
「わかった、一旦落ち着け」
「トン氏、あれを」
「はい」
トントンの手には知らないインカムと紙。
それと同時に殺気も感じてくる。皆はもう見たんだとすぐわかった。
なにも知らない俺からしたら、ただただ恐怖でしかなかった。
「シャオロン、これらは君の机にあったんだが」
「はッ?」
「この手紙はシャオロン宛だ」
「ちょっ、冗談キツイってw」
ダンッ
「ッ?!」
誰かが机を叩く音をした。その音は強くて、静かな部屋に響いた。
「こっちは相棒が重症なんに、なにヘラヘラしてんねんッ!」
「コ、コネシマさん落ち着いて下さい…」
「その気持ちもわかりますが、まだシャオさんの話聞いてませんよ?」
「チッ」
今の行動、言動でわかった。俺の味方は居ないんやなと。本当に俺のことをスパイやと思っているんだと。
これ以上言うと酷くなると思い黙った。
再び静かな会議室に戻った。
数秒、数分が俺にとっては辛くてたまらなかった。
そんな沈黙の中、
「シャオロン、なんか言うたらどうや?」
マブタチが呟いた。
今まで聞いたことない、何処か悲しいような怖いような声だった。
「ぁッ……ぇ…」
頭の中では喋らなきゃと思っていても口には中々出せない。まるで喉になにかが突っかかっているようなそんな感じがした。
いつも用意されていない、置いてあった水を飲んでも直らない。
俺を見詰めてくる目。それは、あの頃の優しい目ではなく、疑いの目。
誰も、信用していない。
あぁ、もういいや。
そう思った瞬間、言ってはいけない言葉を放ってしまった。
「俺が鬱を傷付けた」
言うと同時に殺意が一気に増した。
冷たい目がこちらを向けく。
「そうか、なら」
「シャオロンを追放する」
追放。その言葉に俺は驚いた。
いつもなら死刑か拷問。
これが皆からの最後の優しさなんだろう。
必要なものだけカバンに詰め込んだ。
なるべく皆から貰ったものは置いていく。考えたくもないから。
「この国ともうお別れかぁ…」
「こんな事で別れたくなかったな…w」
「今までありがとう」
そう呟き、大好きだった城を後ろに重い足を引きずりながら歩いて行った。
コメント
2件
り、り、り、リメイク!?!? え、やばい、めっちゃ嬉しい! 「黄色さんは」の話めっちゃ好き だったからちょー嬉しい!! 続きめっちゃ楽しみにしてる!