〝仲間だろ俺ら〟
そんな事分かってる。言葉にしたくないだけだ。
まして、彼の口から聞きたくもない。それ以上の関係を望む事がおかしな事だってことくらい、俺にだって分かる。
だからこんなにも苦しいんだ。
トイレで文字通り頭を冷やす。痛みの走る右足の靴を脱ぐと踝が腫れている。
蓮 🖤『くそっ』
何をやっても上手くいかない。この気持ちに蓋をする方法を誰か教えて欲しい・・・
何事もなかったようにみんなの元へ戻る。練習を終えて帰ろうとすると、翔太君から呼び止められた。
翔太💙 『ちょっと付き合えよ』
2人、個室の焼肉屋で対峙している。
翔太💙 『ほら、食えよ』
静まり返った部屋に焼き肉を焼く音だけが響いている。
気まずいったらない。こうなれば飲むしかないとビールを頼もうとするが翔太君に阻止された。
翔太💙 『コレで足冷やせ。酒は飲むな!血流が良くなったら、捻挫に悪いだろ』
保冷剤と湿布を俺に渡してきて、俺がびっくりした顔をしてるとバツの悪そうな顔で笑った。
翔太💙 『ごめんな俺がこないだ変なことお前に頼んだから・・・嫌だよな普通に、気づかなくて悪かった。』
蓮 🖤『なっ、別に何とも思ってないんで大丈夫ですよ。』
翔太💙 『何とも思ってないって言うのも結構傷つくもんだな』
ん?
翔太💙 『まぁ俺が一番びっくりしてるんだけど‥この気持ちのやり場は、何処にやったらいいのかね?』
は?
蓮 🖤『何の話さっきから』
翔太💙『まぁ〜キモいかもだけど・・・好きかもお前の事』
蓮 🖤『いや、ご冗談を』
翔太💙『あっ〜だよねぇそう思うよ俺も。冗談ならいいのにな。悪りぃ、思ったら言わないと気が済まない性格なんだよ。
安心して、もう言わないから・・・
何泣いてんの?ごめんごめんキモいよな!
忘れて忘れて』
翔太 side
まじでキモいよな。男から好きとか言われて、本気で困っちゃってるし。
自分の気持ち一方的に押し付けて最低だ。
ついさっき確信へと変わったばかりの、このどうしようもない恋心を、後先考えずに本人にぶつけるなんてどうかしてる。
泣きながら握り拳を作って近づいて来た蓮に、殴られるのを覚悟した。
蓮は俺の頭に手を回すと優しくキスをした。
翔太💙 『////っ』
蓮の行動に理解が追いつかない。そのまま後ろへと体を倒されると、俺を大事そうに抱きしめ再びキスをした。
翔太💙 『はっ?////なっ何するんだよ!』
蓮 🖤 『へっ?キスだけど』
翔太💙 『なっ////誰がしていいって言ったよ』
蓮 🖤 『えっダメだった?』
翔太💙 『////ッ…帰る』
蓮 🖤 『ちょっと翔太くん待って』
翔太💙 『人の気持ち弄んでそんなに楽しいかよ!』
蓮 side
翔太君の気持ちを受け取って、あまりの嬉しさに気づいたらキスしていた。
怒っている翔太君を見て、自分の気持ちを伝えずに行動していた事に気づく。
蓮 🖤 『俺の方が、ずっとずっと前から翔太くんの事、好きだから!』
長い沈黙だ。
目が泳ぎに泳ぎまくっている。
こんな可愛い沈黙ならいくらでも待てる。
蓮 🖤 『両想いなんです』
色白の肌がどんどん熱を帯びてピンク色に染まる。
翔太💙 『そんなバカな!ウソだ!そんなあり得ない』
パニクっている翔太くんも可愛い。
両想いと分かった今、俺は無敵だ。
不思議なくらい冷静だし、この状況を楽しむ余裕すらある。
蓮 🖤 『しょっぴー今日泊まっていい?』
コメント
4件
両想いなんです、が好きです
うわぁあ!( ᐢ. ̫ .ᐢ ) 両想い...ᐡඉ ̫ ඉᐡ やったぁああ! 早く付き合え!!!!!(՞˶・֊・˶՞)