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テーブルの上。
ケーキの皿。
ミアはフォークを持っている。
ぱく
「おいしい!」
満面の笑み。
エリオット。
にこにこ。
「でしょ」
チャンスは壁にもたれている。
その二人を見る。
ふと。
思う。
(……似てるな)
笑い方。
距離の詰め方。
遠慮のなさ。
強引なところ。
チャンスは小さく息を吐く。
「兄妹だな」
ミアが反応する。
「でしょ!」
エリオット。
「どこが」
チャンス。
「全部」
ミアは満足そうに頷く。
それから。
急に立ち上がる。
「決めた!」
エリオット。
「何が」
ミア。
びしっと指を向ける。
二人に。
「二人、付き合いなよ」
エリオット。
「……は?」
チャンス。
「……は?」
ミアは真顔。
「もうほぼそうじゃん」
エリオット。
「いや」
ミア。
「キスした?」
エリオット。
「……」
チャンス。
「……」
沈黙。
ミア。
にやっと笑う。
「したでしょ」
エリオット。
「……」
ミア。
「じゃあ決まり」
チャンス。
「勝手に決めるな」
ミアは腕を組む。
「じゃあ今する?」
エリオット。
「は?」
チャンス。
「おい」
ミア。
「ほら」
二人の背中をぐいっと押す。
距離が近づく。
「……」
「……」
ミア。
「はい、スタート」
エリオットは笑う。
少しだけ照れながら。
ネクタイ。
ぐい
チャンスが引き寄せられる。
チャンス。
「……やめろ」
エリオット。
「やだ」
ミア。
「いいねいいね」
チャンスはため息。
でも。
離れない。
エリオットの顔。
近い。
ゆゆゆゆ
#Paycheck
チャンスは小さく言う。
「……お前ら」
エリオット。
「うん」
チャンス。
「似てる」
エリオット。
「俺とミア?」
チャンス。
「ああ」
少し間。
「強引なとこ」
ミア。
「褒めてる?」
チャンス。
「どうだろうな」
エリオットは楽しそうに笑う。
ネクタイ。
ぐい
「でも」
チャンス。
「……」
エリオット。
「嫌じゃないでしょ」
チャンスは数秒黙る。
それから。
小さく言う。
「……まぁな」
ミア。
「よし!」
満足そう。
「じゃあ続けて」
エリオットとチャンス。
顔を見合わせる。
ほんの一瞬。
沈黙。
そして――
距離が。
また少しだけ縮まる。
ミアはその様子を見て。
ニヤニヤしていた。