彼女は美しい。透き通るような肌や長い髪、優しげな瞳などはもちろんのこと、彼女のすべてが僕の心を魅了してやまなかった。そんな彼女に対して僕は恋慕の情を抱いていた。いや、抱くというよりも愛していたといった方が正確かもしれない。それほどまでに彼女を想っていたのだ。だからこそ、彼女に嫌われてしまったときは絶望した。もう生きていけないと思うほどショックだった。でも、それでもまだ僕にはチャンスがあるはずだと信じて今までやってきた。なのにどうして今更になってあんなことを言い出したんだろうか。分からない。どうしても理解できない。やっぱり僕のことなんてどうだって良かったんじゃないか。結局、僕は彼女の人形にすぎなかったんだろう。それじゃあなんのために今まで頑張ってきたっていうんだよ!ちくしょう!!許さないぞ!絶対に復讐してやる!見てろよ、お前なんかすぐに追い出してやるからな!!!
覚悟しろよ!!!! はっ!?あれ? いつの間にか眠ってしまってたみたいだ。それに変な悪夢も見ていたような気がする。嫌なことを思い出しちゃったぜ。全く。しかし、一体どういう状況なのかよく分からなくなってくる。何故なら、目の前にアリスがいるからだ。しかもかなり近い距離にいるようで、吐息すら感じられるほどの近さだ。おまけに手を握ってくれてるじゃないか。本当に幸せすぎる。これこそがまさに夢の続きだと言わざるを得ない。ああ、神様ありがとうございます。僕は世界一幸せな人間です。
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