パラ日帝が書きたいッッ
(NL)
地雷かもな方は回れ右です😖
ガタッッ……
キィィッ.
……なんだ、
久しく聞くことのなかった金属と石の擦れる音と、人の声
どのくらい寝ていたんだろう、数時間前に珍しく睡魔に負け、眠りから目を覚めたとき
「〜な……よねぇ」笑
機嫌のよさそうな”オーナー”の声だ
「……」
そのオーナーの近くにいるのはおそらく”客”の気配
麻酔が切れたようにヒリヒリと痛んでくる傷と同時に
また、嫌な予感がした僕は、
……
まだ眠っている振りをするために目を閉じた
まったく、嬢ちゃんみたいな太っ腹が来てくれるなんて思ってなかったなぁ?
「気に入ったのがあればすぐ仰ってくださいよ!」
筋肉質で大柄な男の太い声が、暗い地下室に響く
「……えぇ、」
申し訳程度に壁にかけてあるランプは塗装も剥げていて
檻の中を照らす気もないようだ
まるで……いや、
奴隷にはそれくらいがお似合いだと見せつけるように。
秘密裏に行われる人身売買や奴隷の取引き
取引時間外は一般の店のような顔をしては法をくぐりぬけ存在している
コツッコツッ、……
男と一定の間隔を取りながら、左右にずらりと並んでいる檻に目を配った
3つにひとつほどなにも無い空の檻がある以外
人が入っていなくても手錠や足枷、腐ったパンや残飯が散らかっている檻もある
物置のような部屋の一角には、躾用の縄やムチ、油が入った樽に使い捨てられたマッチの箱等が散乱しており、そっと目を伏せた
稀にぽつぽつと人がいる檻があるようで、
比較的新しいのか衣服はシワが寄っているが綺麗だし、清潔感がある
ただ、こちらに媚びを売るわけでもなく見詰めるもの、
助けてとこちらに乞うもの
ただ蹲り、”そのとき”をまつもの
年齢問わず様々な人が収容されている
「……!」ピクッ
ピタッ、
「これ……」
陳列も最後に差し掛かったとき、ふと目を惹かれたものに足を止めた
「ん?」
あぁ……それですか。
それは〜……
「…………」スーッ……
目を瞑り、丸くなるように横たわっている少年
長い期間ここにいたんだろう、鎖のせいで足首や手首は赤く跡がついていて服はありあわせの布を素人が繋げただけのようで、お世辞でも良いとはいえない
おまけに酷く血腥い匂いがする
……
〜
「〜……で、何回か買われたんですけどすぐまたオークション行きでねぇ」笑
ったく、物珍しいからって仕入れるんじゃなかったぜ
……
珍しい……
確かに、暗くてよく見えなかったが
汚れや傷が目立つ一方
綺麗な青髪に長い睫毛
ブロンドやブラウンが多い人口からすれば高値で売れる事をみこすのも当たり前か
「……」
何故買主はこの子を捨てたんですか
「使い物にならなくなったってよ。」
怯えてばっかで言うことは聞かねぇわ、殴ったらすぐ逝っちまいそうで……
要するに役ただずだったってことさ。
……
「……」
目の下にくっきり残っている隈
痩せて、青白い肌
他とは違い離れた最後尾付近に展示されている”少年”
ヒラッ……
被っていたフードを外し、少年の辛うじて生温い頬に手を当てる
「この子にします」
そう、私の声が
この子だけに聞こえるように
「……」
……ったく、お前みたいな金食い虫はいらねぇよ。
「…ぁ………ッ、」
溜息をつき、こちらを見下ろすそいつは
後ずさり、逃げようとした僕の手首を掴んでそう言った
豪邸の屋敷の一角であるはずの僕の部屋は
牢屋よりももっと惨めで、屈辱的だった
目を合わせれば反抗心の表れだと
命綱さえ絶たれることもあった
暗闇の中こちらに伸ばされる手に目を瞑り
数日腕をまともに動かせなかったあの日の
焼けるような痛みは身体に染み付いている
……
「…………」
慣れない光が瞼越しに伝わって、……
……
床の感覚はいつもと何か違う
……ピタッ
動いて確認しようとするが、目の前に広がる光景と気配を想像すると得体の知れない恐怖に
身体が硬直した
僕は……、何を…
そうだ、僕はオーナーの話し声を、…
脳裏に染み込むオーナーの声が遠くなるほどに、僕がいる空間は異様だと思った
あぁ…… 、ここはきっと天国なんだ
目の前で僕の目覚めを待つ天使と、来世への想像を膨らませながら
……
「……ぅ、……」
パチッ、
目を開けた
黒い視界から、徐々に正体を視る
それはまるで、
新しい扉を開くように
「…………ぇ、?」
思わず情けない声が出るほど、
そこは見たことも無い光景だった
クシャッ、…
今まで自分が乗っていたのは石などではなく
白いシーツで、横には枕が置かれていた
横の窓は開いていて、差し込む光の正体は沈みそうな太陽とオレンジの夕焼けからなる夕陽だった。
サァァッ……
生温い風が、ここが今までとは違う場所だと知らせてくれているようで
やはり僕は……
死んでしまったのだろうか?
唖然とする僕の心を他所に、目の前には扉が佇んでいる
ピトッ、
「……ぃッ”、」
ベッドから木製の床に足を着くと、足首に巻かれた包帯に気付いた
今までずっと立っていなかったから、この傷の痛みを久しく忘れていた
この傷は確か……
……
部屋に散乱した、…ガラスの破片が、、
いや、
考えるのはやめよう、
ガチャッ、
「…………、ぇっ、と、……」
ベッドと空のクローゼットのみ置かれた部屋を後にして、ドアを開けると
部屋の明るさとは打って変わって
暗く不気味で、長い廊下が続いていた
……
ミシッ、
ギィ、ッ
ここは何処なんだろう
僕はまた買われたのか……?
だとしたら誰が……
……
なんのために。
……
もう後ろを振り返っても、先程の部屋の明かりは見えない
数回曲がったり、あかない扉があったのは覚えているが、
……
そもそも、ここの場所も分からないのに部屋を出ては行けなかったのだ。
「……ッ、ぁ、ッ、」、
続く不安に耐えかねた足が震え、寒気を感じた頃
遠い先にあかりの灯る部屋が見えた
「…ぁ、…!」
最後の勇気を振り絞って、
それに向かって走った。
読んでくれてありがとね
続きは近々更新します!
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では!
コメント
2件
最高ですね!! 続きが楽しみです!!