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「ッら、らだぁ…?」
「らだぁ!らだぁってば!!!」
「なんで、、なんで何も言ってくれないの…なんで目を覚ましてくれないの……」
学校で起きた一件のあと山奥で発見されたらだぁは1ヶ月経っても、半年経ってもいつまでも目を覚まさなかった
もう諦めろって皆は言う
だけどどうしても諦めきれなかった
俺はずっとらだぁに、らだぁの全てに恋焦がれてきた
俺には無いものを持っているらだぁが羨ましくて俺だけがらだぁの味方なんだって思えたらどうしようもなく嬉しくて…この感情がバレないように頑張ってきた
だけど…なんで……なんで、、
「…なんで俺を見てくれないの」
ずっと眠っているらだぁが憎くて苦しくてでもとても綺麗で思わず好きだと呟いた
寝ているから良いだろうと、起きないから良いだろうと、、一度呟いてからは歯止めが効かなくなった歯車のようにずっと今まで想い続けてきた感情を放った
本当に涙が止まらなかった、止められなかった
「らだぁのその手で触れられたかったな…なんて…」
…初めて性を自覚したのだってらだぁだ
1番に俺に触れるのはらだぁが良かった
そう思いながららだぁの手を握った
悪い考えも浮かんだ
一度だけだから、と
寝ているらだぁにキスをした
「このお姫様はキスでも起きないのかよ…」
そのあとはひたすら泣いた
ただひたすらに泣いて泣いて、泣きじゃくって…けどらだぁが目を覚ますことは今もこれからもなかった
その日から半年経った時、らだぁが死んだ
なんとも言えない空虚感に見舞われ泣けなかった
何もかも手放したくなりすぐに近場の海を見て回った
あぁあそこは人が来る可能性があるな、とかあそのはすぐに発見されそうだ、とか
ただその前にらだぁに抱かれたかったなとも思った
もうすぐ俺も死ぬんだし一足先に死んでしまったらだぁのこと好きにしてもいいよね?
じゃないと未練タラタラで死ぬことになるじゃない…
そう言い訳を思いながららだぁの服を脱がしていく
冷たくなったらだぁの体、もう覚ますことのない目、何もかも愛おしいなんて自分でも狂っているように感じた
立つはずのないらだぁの陰茎をずっと想い続けてきた体に挿れた
当然気持ちよくなんてないけれどすごく多幸感に包まれた
らだぁの体を起こしてハグもした
人生で1番幸せな時間だった
そして最後に唇と腰にキスを落として
「おやすみらだぁ、待っててね」