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日向side
日向「西川〜?はーやーくー!」
『はいはい!じゃあ影山軽く!打ってよ!』
影山「分かってる」
最近俺はめちゃくちゃバレーが上手い西川にレシーブを教えて貰っている。
『そーそー!あとはここを下げて・・・』
日向「こうか?!あ!できた!」
『うん!日向上手!絶対いつか西谷さんぐらい上手くなるよ!』
日向「え!?まじっ?!」
西川は教えるのも上手くて、どんどんできるようになってきた気がする。
(いつも優しいし影山より数倍マシだな!)
西谷「なに?!それは俺が聞きずてならないはなしだぜ!!」
日向「えへへー」
『ふふ、すみません。』
(最近なんだろうなー?西川と話すのが楽しいって言うか・・・)
(西川も、楽しかったらいいなー!)
俺はそんなことを考えながら練習を終えた。
西川side
澤村「おーい、さっさと乗れー!」
日向「はーい!」
やけにハイテンションな日向の影で、私は酷く鼓動が早くなる。
(はあーー!今日はついに!!)
私は過去最高ぐらいにワクワクながらバスに乗り込んだ。今日は音駒との練習試合。
つまり憧れのあの人に会えるのだ。最高!!
菅原「西川すごい楽しみそうだな、笑」
『もっちろん!!あー早く会いたいです!』
(どんな感じになってるかなー!)
(あんま変わってなさそう!笑)
あの人の姿を想像しながら、私は席に座る。隣は月島くんだ。
月島「ちょっと、静かにしてよね。」
『うん!おやすみ月島くん!』
ゲって顔をされる。いつも通り冷たいけど、なんだかんだ優しい月島くん。
『んー・・・』
(ん、ちょー楽しみなのに、ねむい、)
(昨日あんまり寝れなかったからかな、)
月島「・・・ほら、寄っかかっていいから。」
『え、・・・うん!ありがと。』
眠そうにしていると、肩を貸してくれた。
身長差がすごいから姿勢はきついけど。私はいつの間にか寝てしまった。
しばらくバスに揺られ、東京に着く。
月島くんに起こしてもらい、私はみんなとバスから降りた。
(え、?!あれってもしかして?!)
降りた先には、なんと音駒高校の人達。
私は衝撃で目が覚める。1番前の人から後ろの人まで見ると、そこにはあの人が。
(・・・やっっと、また会えた!!)
感極まった私は、その人に向かい走り出す。
『やっ、夜久さーーーん!!』
私が走りながら大きな声で名前を呼ぶと、夜久さんもこちらを向いて驚く。
夜久「おー?!西川!!」
『おひさしぶりですー!!!』
(・・・あれ、でも、)
あることを思い出し、一瞬足が遅くなる私。だが笑顔で手を広げている夜久さんを見て、私は思いっきりお腹に飛び込んだ。
その反動で夜久さんと私は後ろに倒れ込む。
夜久「ひっさしぶりだな!西川!」
にこにこ笑顔で私の背中に手を回し優しく抱き返してくれる夜久さん。
夜久「まだあったら抱きついてくるのか笑」
『えへへ、会えて嬉しいです!』
夜久さんとは中学生の頃に出会い、あまりに綺麗なレシーブに私が見惚れたのが仲良くなったきっかけ。
(私がバレーやり始めた理由の一つ!)
そこから必死に話しかけて、毎回出会い頭に抱きつくくらい仲良くなっていた。
夜久「あ!てかお前なー!なんで音駒来なかったんだよー?!」
夜久「俺待ってたんだぞー?」
『ちょ、ちょっと立地の関係で・・・』
夜久「でもまあ、元気そうでよかった!」
(・・・ふふ、やっぱ変わってない!)
私が夜久さんを大好きだったのはバレーと、この明るさゆえだ。変わっていない。
(・・・あ、てか、私何も説明してないしただの変質者じゃ?!)
少しして状況を理解する私。混乱していた周りの人も動き始めた。
黒尾「ちょ、ちょっとー?夜久さん?」
初めに口を開いたのは背の高い黒髪の人。
黒尾「そ、そちらは彼女、?」
突然の質問に、私も夜久さんも驚く。
(私が彼女とか、おこがましすぎる!!)
夜久「バっ、ちげぇよ!!」
なぜだか顔を真っ赤にして私ごと起き上がる夜久さん。
夜久「に、西川とは昔からの仲だ!💢」
黒尾「・・・へぇ、でも随分距離が近いようですけど?」
夜久「いや、これも昔っからで・・・!」
菅原「はーいすいませんね!」
夜久さんが怒ると、それに被さって菅原さんが夜久さんから私を引き剥がす。
(い、いつの間にこっちに?!)
腕を引っ張られ引きづられる私。
夜久「また後でな!西川!」
『ん、はい!また後で沢山話します!』
夜久さんと挨拶を交わし、そのままずるずると烏野の方へ戻された。
そして菅原さんの前で正座する私。
(う・・・珍しく怒ってらっしゃる、?)
菅原「西川なあ、危ないだろ急に突っ込んだ入りしたら!」
菅原「あとなんか言ってから行きなさい!」
『す、すみませんー・・・!』
(説教の感じがお母さんだ・・・!)
私が俯くと、いつものテンションで影山が口を開いた。
影山「お前、あの人と仲いいのか」
『うん!中学が同じだったんだけど、あの人レシーブがちょーかっこいいの!』
『で、私が勝手に仲良くなったみたいな?』
影山「・・・俺よりかっこいいのか?」
『んー・・・ん?!』
(ちょ、え、何その質問どゆこと?!?!)
影山「俺のバレーの方がかっこいい。」
『え、う、うん!そ、そうかも・・・?』
(相変わらず思考がよく読めないなこの人)
影山の謎発言に困惑していると、菅原さんに立ち上がせられて手を引かれた。
菅原「よし、まあいいや!」
歩き出す菅原さんに、私はよろけながら着いていく。
(・・・!今夜久さん手振ってくれた!)👋
(ってうお!なに?!)
時々向こう側の夜久さんとコンタクトをとると、なぜだか菅原さんの私を掴む手の力が強くなった。
(なんかみんなよくわかんないな・・・)
そのままみんなで体育館へ向かった。
夜久side
体育館に着き、シューズを履く。
俺はその間ずっと西川のことを考えていた。
(いやーさっきはびっくりした。)
(あいつ何も変わってなかったな。笑 俺も癖で手ぇ広げちゃったし)
西川は昔から明るくて、俺によく懐いてくれている。正直嬉しい。
(それにしてもバレー部とは。あいつバレーは見る専かと思ってた。)
(・・・あの3年みたいなやつと仲良いのか?)
なんだか嫌な気持ちになっていると、顔に出ていたらしい。黒尾が話しかけてきた。
黒尾「夜久〜顔怖ぇぞ〜」
黒尾「もしかしてもう老けた?」
夜久「黙れ詐欺師顔!」
黒尾「俺は健全な男子高校生です〜!」
いつも通り少し言い合ってから、沈黙を挟んで黒尾が口を開く。
黒尾「・・・さっきの子のこと考えてるだろ?」
夜久「・・・・・・」
(こいつはやけに勘がいい。)
黒尾「お前さー、あの子のことさー、」
黒尾はそっぽを向いて少し考える。
黒尾「・・・いや、やっぱ何でもない」
夜久「あ?!なんだよ!」
黒尾「1個聞きたいことがあるんですケド、俺があの子と仲良くするのはー?」
夜久「は?絶対すんな!やめろ!」
黒尾「なんで?」
夜久「な、なんでって・・・いいからやめろ!」
黒尾「インスタぐらいはいいか?」
夜久「ダメだダメだ!全部やめろよ!」
黒尾「あーはいはい。やんないやんない」
黒尾(・・・ま、嘘ですけど)
黒尾(俺にも可愛いと思う子はいるからなー)
黒尾「ほら行くぞ、勝つ。」
夜久「・・・ああ」
(ま、久しぶりだし、かっこいいとこ見せなきゃな!)
俺は靴を履き終わり黒尾の背中を追った。
(次回は烏野対音駒練習試合を日向がごねて 3回ほどやったあとから始まります。)
(試合実況難しいんだよ!ごめんね!!)