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「愛華さん、お久しぶりです」
「あぁ、久方ぶりだな」
簡単に挨拶を済まして、保洋さんの紹介をし終えてから、本題に入ります。
「保洋の能力について、早めに理解させておきたいと思いまして」
「そうか。保洋、聞く覚悟はできているか?」
紅色の瞳が保洋さんの目をしっかりと見据えて、そう尋ねました。保洋の答えは「YES」でした。
癖なのでしょうか?愛華さんはそっと目を瞑り、話し始めました。
「保洋の能力は、“心癒”。その名の通り他者の心を癒やすものだ」
「普通は、相手の手を握り、意識すると、相手の心の傷が軽くなったり、苦しかった事がどうでも良かった事のようになる。又は、その相手に幸福を感じさせる事ができる」
「ただな、能力を使用した代償として、使用後は、酷い苦痛と疲労感が襲って来る。辛過ぎて身動きのできない程のものがな。これは、連華と同じだな」
「お前のその能力は完全には制御できない。それ故に、他者の大きな感情の波に晒されると無意識に発動してしまう事が有る」
「人の感情の波で発動、、、ですか?」
保洋の顔には、自傷の笑みが溢れていました。
「あぁ。他者の大きな感情の波に、だ」
今まで目を瞑り淡々と話していた愛華さんは言い終えて、そっと目を開きました。
それから、愛華さんは私に言った事とほとんど同じような事を保洋さんに言っていました。
「保洋の能力についてはこのぐらいだろう。次は、連華、お前の話だ」
それから一拍置いて、愛華さんは話し始めました。
「私がドール全員のリーダーなのは周知の事実だろう。だがな、私一人では全員の管理というのは簡単にはできない。なんせ百を超える人数がいるんだ。だからな」
そう言って、愛華さんはニヤッと笑いました。
「現国と呼ばれる国の化身のドール、、、現役のドールとでも言おうか。そのドール達の管理は、鈴がやっているんだ」
鈴華さんがやっているのは少し驚きです。ですが、彼女は副リーダーですし、最適かもしません。
「なら、引退したドールはどうか、という質問が浮かぶだろう。その引退したドールは、私の弟、大日本帝国三兄弟のドール、炎帝が請け負っている」
炎帝さんが引退したドール達をまとめてるんですね。彼なら、礼儀正しいですし、個性の強い引退したドール達もしっかりと付いて行きそうです。
なら、私達機関の化身のドールをまとめるドールは誰なんでしょう?