呪物ショップの店主「ジレンマ」真の目的は 呪印の書 探し　最強、最悪の魔物へかけた呪いを完成するため

僕は憧れの凛子さんを目の前にして立ち尽くしていた。

あれだけ心配して探していた憧れの人。しかし、これは緊張や戸惑いではなく僕の本能がここに止める。

立ち尽くす、僕の不審な姿に凛子も気がつく。

「いっちゃいなよ」

ドンっ‼️

誰が僕の背中を押した、その勢いで僕の足が2.3歩前に進む。

雷鳴が響き渡り、雨が止んだ。止んだというより止まった、いや静止してるような感覚。

体が焼けるような感覚、僕の異変と比例して、凛子も人差し指と中指で挟んでいた、タバコが濡れた地面に落ちる。

自然と僕と凛子さんは一歩づつ近づいて、二人は抱き合うようにして崩れ落ちた。

「秋葉原のパラドックスに行ってみろ」

背中を押した何者かが、意識が薄れていく僕に呟いた。

どれくらい倒れていただろう、10分かそこらか、僕は意識を取り戻し、凛子はまだ眠ったまま。

「それが君たちの出会いで、私を尋ねてきた理由かい？」

「はぃ誰かわからないですが、秋葉原のパラドックスに行けといわれ、、、」

誠は一呼吸明けこういった。

「僕が近くにいると凛子さんに迷惑かかって、僕が離れると凛子さんと僕に頭を鷲掴みされたような痛みが始まるんです。」

あの雷門の時からだった。。。

ずぶ濡れの僕は凛子さんを抱えて「大丈夫ですか？起きてください」

その声が届いたのか、凛子の瞳はゆっくりと開いた。

「なんだなんだ⁉️何があった」凛子は誠を突き倒し動揺していた。

「凛子さんも僕も気を失ってたんです」

「なんで私の名前しってるだよ、てかお前誰だ？」

「すみません、SNSで凛子さんのこと知ってて。。。僕は誠といいます。」

「あっそ。てか私なんか体調は悪いし、イライラが収まらないから、もう帰るわ」

誠から見ても、凛子はいつもの凛子ではなく体調も悪そうに見えた。

凛子はよろつきながら、雷門から離れていった。

「いたたたぁ」凛子

「うぁーっ」誠

2人は同時に悲鳴をあげた。誠は頭部の痛みに耐えながら凛子に近づく。すると凛子に近づくにつれ、痛みが引いていていく。

「はぁ、はぁ、はぁ、お前何した？」凛子は誠を睨みつけながらそういった。

「何もしてませんよ」凛子はタバコに火をつけ咥えタバコをしながらまた誠の前から立ち去った。「いたたたたぁ」「うぁーっ」

2人に激痛が走る。

誠は這いつくばりまた凛子の元へ行く。やはり痛みが和らいでいく。

「なんだんだお前から離れると、頭が割れるような痛みが。。。」

「しかたねぇ、着いてこい」凛子はそう言ってフラフラ歩いていく。

誠は凛子の背中を見つめながらボーっと立ち尽くす。

凛子は振り返りこう言った。「離れんじゃねぇよまた激痛がくるだろ」

「ごめんさない」誠は小走りで凛子に着いていった。

「2人の関係や痛みはなんなんでしょうね」ジレンマは人事のようにそう言った。

「ジレンマさんなんとかしてくださいよ」

「と言われましても。。。どうしたらいいのやら」

「本人は気づいていないですが、凛子さん日に日に凶暴化してきてるんです。」

3人に沈黙が訪れる。

(チリンチリン)カフェの扉の鈴が鳴り響く。

「よう、ジレンマ久しぶりだな」3人のテーブル前で誰がジレンマに声をかけた。