「ねぇ、聞いてる?」
「あ、そういえば颯くんは科学辞典〔まとめ編〕が欲しいんだっけ?」
「….名前までわかるとか不審者じゃん」「それに、なんで欲しい物わかるわけ?」「そりゃあサンタクロースだし」
「でも、今ここで出せって言われたら出せないよね?」
ニヤっと笑いながら颯くんはこちらに顔を向けた。
「サンタクロースを舐めてもらっちゃ困るな~」
私はそう言いながら颯くんの目の前に本を置いた」
「っ!?」
「なんで」
「だから言ったでしょ?」
「サンタクロースだって!」
「じゃあ去年来た人はなんだったんだ?」「バカにしたら僕にキレて帰った人」
「あぁ、それは….」
「知らなくていいと思うよ」
「….そう」
「とにかくありがとう」
「それじゃ!ばいばい!」
「….ばいばい」
案外、可愛い子だったかもしれない。
今日の仕事はこれで終わりかな?
そう思い、帰ろうとした時、
『胡桃さん、23番地行ける?』
と同僚から通知が来た。
23番地か…遠いけど行くか。
『OK』と返した私は23番地に急いだ。
コメント
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何番地まで、あるん、?