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早速話し始めるとしよう。
何から話そうか。
…そうだな、じゃああの時の事から話始めよう。
確かあれはまだ中也が15の時の事だ。
当時中也は『羊』って名前の組織に属していた。
未成年で構成された組織だった。
中也はそこで『王』だなんて呼ばれていて、仲間を守る為なら手段を選ばない様な、正義感に満ち溢れた少年だった。
実は俺、その時は中也の事が大っ嫌いだったンだ。
中也は俺…つまり荒覇吐を封印する器で、俺にとっては邪魔でしか無かった。
正義感と自信に満ち溢れ、光り輝く瞳が大嫌いだった。
仲間を必死に守る中也が大嫌いだった。
…どうせ裏切られるのに、そう思った。
此奴さえ居なければ、と何度そう思ったことか。
……話が脱線しちまったな。
話を戻すとするか。
まァ簡潔に言うと、中也は『羊』に裏切られたんだ。
中也は当時『羊』と対立していた『ポートマフィア』って組織の少年と行動を共にしていた。
別に中也が『羊』を捨てたとかではなかったが、子供達はそういう風に認識したらしい。
勘違いっつー事だな。
子供達は焦り、冷静さを失った。
そして“今迄中也に守られていた”という事も忘れ、中也を排除しようとしたンだ。
この過酷な世界で生き延びる為の、自分達の身を守る為の、哀れな行動だった。
…まァ、全部太宰とか言うやつの作戦だったらしいけどな。
結果、中也はポートマフィアに入った。
その後、中也は短期間で功績をあげる事となる。
そして太宰治…中也をポートマフィアに引き入れた男と付き合い始めた。
恋人らしい事をしていた訳でも無い。
お互いに嫌いあっていたし、喧嘩は耐える事無く続いていた。
それでも、確かに愛し合っていたのだ。
2人だけの世界があり、その世界は2人にしか理解できないことだった。
傍から見れば歪で不安定な関係に見えただろう。
然し、2人の愛情は確実で、其れは永遠のモノのようにも俺は感じた。
_永遠なんてモノはないのにな 。
それからまた少しして、中也は『旗会』というポートマフィア内互助会の構成員となった。
『旗会』は、中也にとって本物の仲間となった。
どちらかがどちらかを守るだけでは無い、互いに守り、頼り、信頼し合う。
この時、俺は中也が大嫌いだった筈なのに中也に本物の仲間が出来た事を、まるで自分の事のように喜んでいた。
愛する恋人と、仲間。
それらに囲まれる中也はきっと幸せな筈だった。
然し、幸せというモノは長続きしないらしい。
『旗会』の仲間達は死んだ。
中也を取り残して。
だが、中也は強かった。
仲間を、家族を殺した奴を許さない。
そんな強い意志を持って、耐えたんだ。
そこらの奴じゃ出来ねぇ。
中也にしか出来ない。
中也は、すっげえ奴なんだ。
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終了です。
カプ要素全然無くてすみません!
次回は必ずカプ要素を出してみせます!
ので、楽しみに待っていただければ幸いです。
それではご視聴ありがとうございました!
さよなら( . .)”