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side柴田凶平
俺たちはダンジョン・ミーナへ向かった。
氷点下のそこには、氷属性のブルーベアが生息していたが、俺とミントの敵では無かった。
俺たちはブルーベアをゴミ屑のように片付けると、先に進んでいった。
目的は覚醒体アポカリトを観察するため。
地下5階まで降りた時、ダンジョンに似つかわしく無い賑やかな声が聞こえてきた。
あれ…は…?
よろず♾️…?
「お兄ちゃん、消す…?」
多分、よろず♾️を消すか?という事だろう。
俺は首を横に振った。
「いや、あの数の相手を俺たち2人でやるのは無理だ。
それに、向こうにも、半覚醒体のバニラがいる。」
俺は答えた。
「あ…れ…?
お前、この間COCOダイバー局に攻め入ってきた…」
ツキノもこちらに気づいたようだ。
「待ってくれ。
こちらに戦闘の意図は無い。
俺たちはただ、アポカリトを見にきただけだ。」
俺は両手をあげてそう言った。
「アポカリトを…
《《見にきた》》…?
倒しにきた、じゃ無くて…?」
ツキノが不審そうにそう言った。
「あぁ…
お前らがどこまで知っているかは分からないが、アポカリトはEシリーズの失敗作…
半覚醒体の末路だ。」
「何だって!?
そんな…
じゃあ、アポカリトは半覚醒体からの覚醒体堕ちだったのか…」
「そうだ。
アポカリトと出来れば意思疎通がしたい。
ミントやバニラなら出来るかもしれない。
だろ?」
俺は言った。
「分かった、一旦争いはやめよう。
でも…
アポカリトは自我を保っているのか…?」
「分からない…
そう、祈るだけだ。」
そして、俺とよろず♾️はアポカリトのいる部屋に入って行った。
冷気により、室温はさらに下がったように思えた。
闇の中から、《《それ》》は現れた。
「ゴゴゴ…グガ…」
かろうじて留めている少女の形に巨大な目玉がいくつも付いている。
まさに、それは化け物だった。
「アポカリト…
ミントの事、分かる?」
ミントがそう言って触手を伸ばした。
「ゴゴゴ…
ミ…ント…ガイイイイ…ガゴ…」
「アポカリト、目を覚ますんだ!
お前は人間だ!」
俺は言う。
しかし、アポカリトはそれを境に攻撃し始めた。
「やっぱり、あれはもう化け物だ!
柴田!
戦うぞ!」
アポカリトの目玉のついた触手が伸びて、刃を形成した。
アポカリトは強い。
だが、人数では俺たちには敵わなかった。
バニラという半覚醒体の少女がトドメを刺すと、アポカリトは人間の少女の姿にもどった。
「バニラ、ミント…
ありがとう…
最後、人間、嬉しい…」
そう言って、アポカリトは息絶えた。