nb「 はぁ …………… 」
もはや ため息 とは 思えない ぐらい の ため息 を つきながら 俺 は パソコン と 向かう 。
何度 も 資料 を 見比べ 文字 を 打ったり 、新しい プレゼンテーション を 作る ため に 素材 を 探したり …
お陰様 で 眼精疲労 が すごい 。
こんなの 一人 で やってられる か 、と 言いたくなる ような 仕事 の 量 。
mob「 渡辺 君 ごめんね 、これ も お願い できる かな 、? 」
wt「 … はい ッ 、いけます 、、、 」
mob「 有難う 。本当 に 助かる よ 。 」
と 上司 から またまた 資料 やら なんやら を もらう 。
俺 の 仕事 量 に 対して 感謝 は それぐらい か ? と いう 本音 は 心 に しまう 。
この 時 いつも 「 俺 が 断れる 人間 だったら 良かった のに 」と 後悔 を する 。
一度 「 いけます 」と 言った 以上 その 発言 を 撤回 する こと は 出来ない 。
俺 は 上司 から もらった 資料 を まだ 手 を つけていない 資料 の 上 に 置いた 。
今 俺 の デスク の 上 は ペーパーレス と いう 言葉 が どっか に いく ぐらい 紙 が 山盛り に 置かれている 。
女性 上司 の 妊娠 から の 産休 、新入 社員 の 退社 、年配 上司 の 入院 、、と 立て続け に 俺 には 負 の 人材 不足 が 降り掛かってきた 。
皆 親しかった 為 寂しく なる 一方 、仕事 の カバー 量 が 半端ない 。
その 為 、居なくなった 人 たち の 仕事 量 が 自分 の 仕事 量 に プラス された 。
今 俺 に 働き方改革 と いう 文字 は 無い 。
俺 は 今 この 人生 に なかった ぐらい 無我夢中 で 働いている 。
朝 は 比較的 早め に 出社 、プレゼンテーション を 意味 わからない ぐらい 作成 し 昼 は お得意様 との 会議 、お昼 ご飯 を 食べる 余裕 も 無く 午後 は 資料 作成 、後輩 の プレゼンテーション の 確認 などなど 、、
そんな こと を していたら 窓 の 外 は いつも 真っ暗 。
気づけば いつも 俺 一人 が 取り残されている 。
資料 の 量 を 減らせど 減らせど また わんこそば の よう に 仕事 が プラス されていく 。
これ が いつまで 続く か わからない 。
それまで 俺 は こんな に 働き続けなきゃ いけない のか ……
キリ の 良い 所 で 仕事 を 切り上げ 退社 した 。
空 は 真っ暗 で 月 が 真上 に 懸かっている 。
スマホ を 見る と 現在 は 23時 過ぎ だった 。
と 共 に 照 から 何件 もの メッセージ が 届いていた 。
その 件数 は 照 の 不安 を 表していた 。
仕事? 20:02 既読
翔太、既読つけて 20:51 既読
翔太、大丈夫? 21:26 既読
翔太 21:44 既読
翔太 21:55 既読
まだ仕事? 22:03 既読
仕事なの? 22:45 既読
迎えに行こうか? 22:58 既読
言葉 も 時間 も 変えてある けど 本当 は 1分 置き ぐらい に でも メッセージ を 送りたかった の だろう 。
でも 迷惑 を 掛ける と いう こと も 考えられる 照 だから きっと 連絡 も 程々 に 我慢 したんだ と 思う 。
それ に ここ 最近 帰り の 時間 を 伝える こと が 出来なかった こと も 一つ ある だろう 。
俺 は 愛されている こと を 実感 した と 同時 に 申し訳 なく なった 。
照ごめん 23:07
ずっと残業してた 23:08
今から電車で帰るね 23:08
俺 は メッセージ を 送った 。
すると 1分 も せず に 既読 が ついた 。
良かった、既読ついて。とりあえず安心した 23:08 既読
だめ。俺が車で迎えに行く 23:09 既読
コンビニででも時間潰しておいて 23:09 既読
暗いところ行かないでね 23:09 既読
すぐ行くから待ってて 23:10 既読
と メッセージ が 返ってきた 。
たぶん 俺 が どんな 返信 を していても 車 で 迎え に 来てくれる 運命 だった と 思う 。
きっと 照 の こと だから いつでも 迎え に 行ける よう 車 で 待ってた の だろう 。
俺 は 大人しく コンビニ に 入って 照 を 待った 。
10分 ほど すると 車 が 来た 。
俺 は 手 に ホットコーヒー を 2つ 持って コンビニ を 出た 。
車 が 止まり 運転席 から 照 が 出てきた 。
iw「 翔太 っっっ 、!! 」
照 は 俺 に 会う や いなや 抱き 着いてきた 。
nb「 ちょひかる … / 」(照
iw「 もう … 翔太 … っ 、 」
nb「 照 … ここ 、、コンビニ … / 」(照
iw「 関係 無い 。 」
照 は 俺 を 強く 抱き締める 。
そりゃ 不安 だよな 。
ごめん 、照 ……
iw「 どれだけ 俺 が 心配 した と 思ってんの っ 、 」
nb「 ごめん 」
iw「 襲われてた り 事故ってた り してたら どうしよう って 、 」
iw「 ほんと に 不安 だった ん だから 、 」
nb「 ごめん 、 」
照 が 抱き締める 力 の 強さ や 声 の トーン 、ハグ の 温もり が 照 の 気持ち を 物語っていた 。
俺 は その 気持ち を 吹き飛ばす ぐらい 抱き締め 返した 。
照 が 運転 してくれる 車 に 揺られながら 俺 は 考えた 。
改めて 考えてみる と 一つ おかしい 点 が あった こと に 俺 は 気づいてしまった 。
照 は 迎え に 行く と 言って から 10分 で 俺 の 会社 近く まで 来た 。
普通 に 来た ら 2 、30分 は 余裕 で 掛かる 。
なんで 、、
もしかして … 浮気 、?
浮気 相手 の 家 に 行ってた とか 、、、
いやいや 照 が そんな こと するわけ 無い 。
嫉妬 深くて こんな に 愛してくれる 照 に 限って 浮気 は 無い 。
じゃあ 、、なんで 、、?
俺 は この 違和感 を ぶつけてみた 。
nb「 ねぇ 照 」
iw「 んー? 」
運転 しながら 街灯 に 照らされた 照 の 横顔 は 美しい と いう 綺麗事 に 収まらなかった 。
こんな 照 が 浮気 してる なんて 到底 思えない 。
nb.「 なんで こんな 早く 来れたの ? 」
すると 照 は 声色 一つ 変えず に 答えた 。
iw「 8時 に なっても 翔太 帰ってこない から 不安 に なって ふっか に 相談 したの 」
iw「そしたら 家 おいで って 言ってくれて 行った ら 、 ふっか ん 家 から 翔太 の 会社 近かった から ふっか ん 家 で 連絡 待ってた 」
iw「 迎え に 行く のに 30分 かかって その 間 に 襲われちゃった ら 結局 意味 無い から さ 」
なるほど と 納得 しつつ 俺 は どこか 嫉妬 した 。
“ ふっか ” …… 深澤辰哉 。
照 の 同僚 で あり 大学 時代 の 友達 。
一緒 の ダンス サークル で 俺 とも 照 とも 仲 が 良かった 。
ただ それ だけ なら 嫉妬 は まだ ぎり しない 。
問題 なのは ふっか は かつて 照 の こと を 好き だった こと だ 。
あの 好意 は 周り から 見れば ばればれ だった 。
大胆 に 攻める 行動 、積極的 に 寄り添う 姿 …
思い出したくなくても 思い出してしまう 。
照 が 鈍感 だった から 良かった ものの 他 の 人 だった ら きっと 惚れている 。
もちろん 、ふっか は 俺ら が 付き合っている こと を 知っている 。
でも 、もしかしたら 今 も 好き かもしれない 。
付き合っている こと を 知った 時 なに を 思った のか わからない 。
そんな 不安 が 取り除けない 為 、照 から ふっか と いう ワード が 出てきた ら 少し 嫉妬 する し 警戒 だって する 。
だけど 照 は ふっか の こと を 親友 だ と 言って 何か あった 時 は 俺 の 次 に ふっか に 相談 する 。
そういう ところ が 俺 は 気 に 食わない し 嫉妬 する 。
iw「 なに? 嫉妬? 笑笑 」
nb「 …… 違う 、 」
iw「 嘘 。嫉妬 してる くせに 、笑 」
やっぱり 10年 もの 時 を 過ごしている 恋人 に 嘘 を ついても 見破られる 。
そんな 俺 を 隣 に して 照 は 嬉しそう 。
赤信号 に 変わり 車 が 止まる 。
iw「 俺 の こと 信じてない の ? 」
俺 の 目 を 見つめて 聞いてくる 照 。
急 に やられる と 恥ずかしい 。
nb「 そうじゃない 、 けど …… 」
nb「 … ん ッ 、/ 」
照 は 黙って 俺 に 口付 し 車 を 走らせた 。
iw「 ふっか とは ほんと に 何 も 無い から 。 」
nb「 ほんとに 、? 」
iw「 うん 」
nb「 なんも されてない ? 」
iw「 ふは 、なにそれ 、笑 」
iw「 されてない よ 笑 」
iw「 もし なんか されても ふっか の こと 突き飛ばせる から 大丈夫 」
照 は そう 言って 笑う 。
俺 も 少し 笑えた 。
そうだよな 、照 が 浮気 なんか 考えられない 。
照 が 浮気 してる ん じゃないか と 考えてしまった 俺 を 殴りたい 。
そんな こと を 考えながら 俺 は 照 の 運転 の おかげ か 眠り に ついてしまった 。
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最近自分も残業続きでなかなか定時に帰れないので最初の場面は共感です!私も迎えに来てもらって帰りたい気持ちです…🤭 続きを楽しみにしてます!!
