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クリオネ?
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#一般人
クリオネ?
34
あべさく正義♡
12
クリオネ?
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阿部side
今日は土曜日。この間、結局目黒くんは来なかった。あの時、ラウールくんに抱きしめられていた目黒くんを見て、俺は声をかけることが出来なかった。
何か、話さなければならない。この間、何があったのかとか。どうして来なかったのとか…いや、言わない方がいい。どうして?って聞くのは、目黒くんを傷つける可能性がある。
言及しないほうが、良いのかな。向こうは俺がいたことに気づいてないと思うし。何があったのか聞くより、普通に接したほうが良い気がする。
色んなことを考えながら、目黒くんの家の前に立って、インターホンを押す。
ガチャ
mg「先生、」
ab「どうも…」
いや、なんて話しかけたらわからなさすぎて、声が詰まる。
数秒の沈黙を先に破ったのは目黒くんの方だった。
mg「とりあえず、上がってください」
いつものように接するだけ。気にすることなんて何もない。それなのに、あの時の胸の痛みがどうも忘れられない。
そんなことを考えていたら、目黒くんが謝ってきた。
mg「すみません。この間は行けなくて」
ab「ううん!大丈夫だよ。無理しなくていいし、俺も迎えに行けなかったし」
mg「本当に、先生は優しすぎます。詐欺とかに引っかかんないでくださいよ?」
ab「引っかかるか!」
大丈夫。いつもの会話。これでいい。そう言い聞かせるのと同時に、不意に思い出してしまう。ラウールくんに抱きしめられてる目黒くんのことを。
あの時、ラウールと何があったのか。凄く気になるけど、聞けない。いや、聞きたくないと思ってる自分がいる。目黒くんが傷ついたのなら、深掘りしたくないから。
mg「先生、今日は数学教えてください」
ab「おっ!俺の担当教科じゃん。何でも聞いて良いからね」
頭の中では考え事をして、表では教師の動きをする。心と身体が合わなくて、複雑な感情になる。
ていうか、当たり前に家に来て勉強教えてるけど、どうしてこんな関係になったんだっけ?
…あぁ、そっか。目黒くんが「人生を楽しませてほしい」ってとこから始まったんだ。楽しめてるかな?人生。でも…
mg「先生、見てください!めっちゃ解けました!」
無邪気にくしゃっと笑ってくれてるから、今までよりかは、楽しんでくれてるはず。
目黒くんから出されたお茶を口にして、この味が変わらないことに、安心感と、自分の生活の一部になっていることが伺える。
mg「先生ってさ、好きな人ます?」
ab「グフッ!」
mg「だっ、大丈夫ですか!?」
ab「ゴホッ、ごめんッ、ってか、目黒くんがそんなこと唐突に聞くからじゃん!」
mg「そんな唐突だったかな…」
変なことを聞かれて口に含んでいたお茶を吹き出してしまいそうになった。本当に、目黒くんはB型でマイペース。
mg「それで、好きな人いるんですか?」
ab「何で急に好きな人?」
mg「…なんとなく」
ab「なんとなくって…、うーん…」
好きな人。深澤先生は好きな人ではある。でも、何故か「いる」と言えない。深澤先生のこと、好きなはずなのに、その言葉を軽く口にするのを憚ってしまう。
ab「いない…、かな…?」
mg「…そ」
初めて、目黒くんに嘘をついてしまった。目黒くんに嘘をついてしまったら、バレた時に目黒くんを裏切ったことになってしまうから。それでも、俺は嘘をついてしまった。
________どうして…?
目黒side
あの間、あの反応。きっと、先生はこの間の女の人のことが好きなんだ。出遅れ。
ていうか、俺は男だし、生徒だし。先生は年下の同性とか興味ないだろうから、もともと眼中にないんだよ。
それでも諦めきれないのは、俺が先生のことを本気で好きだから。
脈無しでも、後悔しないように、最後まで突っ走る。
mg「先生、この間はホントに学校行けなくてごめんなさい」
ab「謝ることじゃないよ。急だったし」
mg「あの、それでなんですけど、少しずつ、外に出ることから始めようと思っていて」
ab「?」
mg「今度、一緒に出かけませんか?」
阿部side
ab「一緒に?」
mg「あっ、嫌ならいいんですけど」
ab「全然!嫌じゃないから」
確かに、学校恐怖症みたいになっていた目黒くんにとって、いきなり学校に登校することは苦しかっただろう。
それなら、今目黒くんが言った通り、まずは人に慣れることが大事なのかもしれない。人の多い場所に慣れてから、学校に来たほうが、少しは楽になるかもしれない。
ab「いいよ。付き合ってあげる」
mg「いいんすか!ありがとうございます!」
もしかしたら、無邪気に笑う目黒くんを、自分が眺めていたいだけなのかもしれない。
目黒くんが笑っていると、自分もなんだか安心して、心が穏やかになる。
mg「じゃあ、来週の土曜でいいですか?」
ab「分かった。それより、何処にいくの?」
mg「逆に、何処がいいですか?」
ab「決めてなかったの?笑」
mg「はい笑」
目黒くんは少し抜けている。考えたらすぐ行動する。もしくは、単なるお馬鹿さんなのか。
mg「どっか、いいとこないっすかね。ホントに疎いんですよ。外出とか」
ab「俺だって、そんな外でないし…」
俺も、休みの日は家にこもるし、元は家庭があんなんだったから外に出ることも中々なかったし。
ab「…あっ」
mg「どうしましたか?」
ab「俺が行ってるとこでいいなら」
mg「はい!ぜび!」
目黒side
ラウールと「アピールする!」っていう約束したから、先生をデートに誘いました笑。多分、向こうはデートって思ってないだろうけど。
急に告白したり、ハグしたり、…キスしたり、なんて、絶対引かれるから、まずはデートから始めます。
mg「ちなみに、何処ですか?」
ab「図書館なんだけど…」
mg「図書館?」
ab「うん。俺、あんまり外出ないからショップとか分かんなくて。自分が唯一通ってる図書館は思いついたんだけど…」
mg「良いですね。行きましょ!図書館」
ab「良かったぁ。目黒くんが喜んでくれて」
mg「僕は先生が好きなところなら何でも喜べるので」
ab「?」
やべっ。口が滑ってしまった。でもまあ、どうせいつかは伝えることだし、隠す必要もないか。
てか、困り顔の先生も可愛すぎるだろ。抱き締めたいという欲を抑えるのに必死になってしまう。落ち着け、俺。
mg「じゃあ、来週の土曜、図書館で」
ab「うん。お昼前に迎えに来るから」
mg「ありがとうございます」
目黒蓮。17歳。好きな人と、初デートの約束をしました!
皆さん、ごめんなさい!
9日以降と予告していたんですが、合間を縫って投稿しました。
この作品を楽しみにして下さっている皆様、いつも本当に有難う御座います!
お待たせしました!
次回は!本当に!9日以降です。
また楽しみに待っていただけると幸いです。
ご覧頂き、有難う御座いました!
コメント
2件

うー まだ本気で深澤先生が好きなの… 本音隠さないで🖤💚がハッピーになって欲しい🥰
お疲れさまです、コアラと木の実さん。第13話、じっくり読ませていただきました! 阿部先生が「好きな人はいない」と嘘をつくシーン、すごくもどかしくて切なかったです…。それまで深澤先生のことを「好きな人」として認めながら、なぜか口に出せない心の揺れがリアルで、彼の正直さと弱さがにじみ出ていました。あの間の取り方、違和感のない自然な会話の流れが本当に好きです。 一方、目黒くんの「初デートの約束をしました!」の一文には胸が熱くなりました。彼の一途さと、少し不安だけど踏み出す勇気が尊い…。次回も楽しみにしています。更新、ありがとうございました🌷