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ー次の日
竜夜『……おはよ』
ゼクス『……………』
僕は寝たフリをしていた、すると竜夜の手が僕の額に当てられる
竜夜『………流石にまだ下がらねーか』
竜夜がベッドから出て行こうとする時、僕は竜夜の手を引っ張った
竜夜『なっ………』
僕は竜夜の額に手を当てる
ゼクス『……熱上がってるよ……まさかこんな身体で学校行く気?』
竜夜『………そうだが、何か問題か……?』
ゼクス『僕はちょっと熱下がったし……行ってくるよ……』
竜夜『?!でもお前……ッ』
ゼクス『あーもう、五月蝿いなぁ、途中で早退するかもだから!竜夜は此処で待ってて!!』
僕はちょっと強めの口調でそう言うと、さっさと部屋を出ていった。
僕はようやく学校に着くと、机の上に置いてある花瓶を、誰にも気付かれぬように捨てに行く、この前は運悪くシリウスに見つかって竜夜にチクられたけど……まぁいいや、そんな事を思いながら僕は席につき、机の中を漁る
【明日の放課後屋上に来い】
そうミミズが這ったような字でそう書いてある、明日とは今日のことである、僕は不思議と苦しむ自分を思い浮かべて嬉しくなった
僕は授業終了後、真っ先に屋上へ行く、まぁ他にも休み時間に物を取られたりしたけど……
ゼクス『………………』
僕が屋上に着くと、既にニヤニヤしながら二人の女が待っていた
モブ1『よくきたわね〜wゼク〜w』
モブ2『じゃあ早速底座って〜w』
半ば強制的に僕を座らせると、2人はハサミを取り出した
モブ1『男子のくせにその長い髪が鬱陶しかったのよw』
モブ2『早速切っていくわね〜w』
ゼクス『………………』
僕は黙って聞き入れる、第一僕は壊れたから、僕は彼女達の玩具に過ぎないのだから
そう思っていると、2人はもう僕の髪を結っている所から切り落とした
モブ1『少しは男っぽくなったんじゃな〜い?笑』
モブ2『そうね〜笑』
ゼクス『……………』
モブ1『え?何その目……』
モブ2『キャ〜笑怖〜い笑』
モブ1『本当にお前存在自体が嫌になるんだよッ!!!』
そう言って彼女達は、僕を蹴ったり殴ったりしてきた
ゼクス『……ッぅ………ッ』
モブ1『弱いくせに調子乗るからいけないのよ〜笑』
モブ2『また明日も宜しくね〜w次の場所はまた机の中に手紙を入れておくから待っててね〜w』
そう言うと2人はさっさと出ていった、残されたのは僕と大量の髪と血だけだ。
ゼクス『……さ……はやく捨てて帰らないと………』
あ……でも竜夜の所に行って、看病もしなくては、僕が移した風邪なのだから僕が責任を持たないと
ゼクス『……ただいま〜』
ルイス『おかえり!……って何その傷?!』
帰ってきて早々、ルイスは僕の怪我に気づく
ゼクス『……ちょっと転んだだけだ』
そう言い訳すると『次から気をつけてね』と、ルイスは絆創膏を貼ってくれた
ゼクス『うん………ありがと………これから竜夜の家行ってくるから待っててね』
ルイス『うん!』
僕は竜夜の部屋のドアを開ける、ベッドで寝ていた竜夜の背中を軽く突く
竜夜『………?誰だ?』
そう言って僕の顔を見た時、竜夜は驚いた顔をした
竜夜『は……?!どうしたんだよその傷!!』
竜夜は僕の頬に手を当て、心配そうな眼を僕に向ける
ゼクス『……大丈夫……ちょっと転んだだけ………ッ』
竜夜『嘘だろッ?!だって髪も、…』
ゼクス『嘘じゃないッ!!!まず髪は最近伸びてたから切っただけだよ?!』
竜夜は騙されにくい、しかも僕が今迄相談しなかった分等山程ある、つまり僕はこういう面では全く信用されていないのだ
ゼクス『大丈夫だって………!もう痛くもなんとも無いし……!』
竜夜『…………』
竜夜は少し文句有りげな顔をして、大人しく布団に入った
ゼクス『……お粥かなんか作ってくるよ』
僕は竜夜の部屋を出て、キッチンへ向かう、卵が余っていたので、材料は卵でいいだろうと思った、竜夜程上手くできるか分からないけど……
ゼクス『……!』
包丁をしまい忘れたのだろうか?そう思って包丁を手に取る、ふと……こんな事を考えた、我ながら良い策だと思ったが、直ぐに僕の壊れたはずのココロがまた音を立てる
ゼクス『……こんな事したら駄目だって……w』
僕は包丁をしまおうとした、………でも………
それでいいのか?
……また彼奴か………いい加減勘弁してほしい……そう思った時
しかたないなぁ、僕が代わりにやってあげるよ
僕は耳を疑った
ゼクス『!ちょッ待ってッ』
僕の声は彼には届かない、直ぐに意識が遠のこうとしている、
ゼクス『ァが………ッぇ゙ぇ………ッ』
首を絞められる感覚を最後に、僕の意識は途絶えた
僕は久々に自身の意志で身体を動かせるようになった、理性なんぞ知るか、今迄彼奴等にされた屈辱の数々を忘れるな、自分の本音を押し殺すなよ 僕は嘲笑う、包丁をバッグにしまうと、僕は竜夜の所へ向かう
ゼクス『竜夜〜、お粥できたよ~』
竜夜『……すまんな………ん………?』
竜夜は僕の顔を覗き込む
竜夜『お前………なんで目が黒いんだ……?』
ゼクス『ん?あぁ、これ?新しくカラコン買ったから竜夜にも見てもらおうと思って……似合う……?』
竜の『まぁ……似合ってると思うが……』
僕は精一杯自然な様に作り笑いをすると、竜夜にお粥を渡した、その時
僕の身体を返して!
面倒くさい声が聞こえる
僕に殺しなんてさせないで!、復讐心なんて毛頭ない、!
……五月蝿いなぁ
奪ってきたのは君の方なのに……