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突然の誤作動により、宇宙船「天翔丸」は制御を失い、打ち上げ予定の軌道を外れて高速で宇宙へと進んでいった。船内では警告音が鳴り続け、乗員たちの表情には焦りが浮かんでいる。
橘「状況を報告しろ!何が起きている!?」
エンジニア「制御系統が外部信号でハッキングされた可能性があります!エンジンがフルパワーで稼働中、操作が効きません!」
加藤「宇宙船が勝手に動き出しただと?これは壮大な自爆劇かよ。」
橘「ふざけるな!俺たちはまだ地球の周回軌道を越えていない!何とかして止めるんだ!」
エンジニアたちは必死にモニターを見つめ、操作を試みているが、エラーの嵐に阻まれて進展がない。
船内アナウンス「目的地設定完了。現在、新たな軌道に入ります。到達予定地点:不明。」
加藤「目的地不明ってどういうことだ?ただの誤作動にしては出来すぎだろ。」
橘は唇を噛み、決断を下した。
橘「誰かがこの船を狙っている可能性がある。清政、船内を調べてくれ。内部にスパイがいるかもしれない。」
加藤は不機嫌そうに立ち上がりながらも頷いた。
加藤「了解。だが、船の中で暴れる奴がいたら、遠慮なくぶちのめすぞ。」
橘は船長席に腰を下ろし、メインモニターを睨みつける。
橘「何が目的だ……。宇宙船を乗っ取ってどこへ行くつもりなんだ?」
数時間後、「天翔丸」は地球から大きく離れ、未知の領域に突入した。船窓から見える風景は、星々がこれまでとは違う密度で輝く異様なもので、乗員たちは恐怖を隠せない。
エンジニア「これ……座標が示す先は、太陽系の外縁部です……。」
橘「太陽系を越えるだと?そんな燃料は積んでいないはずだ!」
加藤「船内は異常なしだが、格納庫に妙な装置を見つけた。お前らが積んだもんじゃないなら、これが原因かもな。」
船内の緊張感が最高潮に達する中、突然船内のスピーカーから低く不気味な声が流れた。
謎の声「ようこそ、選ばれし者たちよ。『新たな人類の未来』を築くための試練が始まる。」
橘はその声に眉をひそめ、加藤に連絡を取る。
橘「清政、格納庫の装置を即座に破壊しろ!何者かが仕掛けてきた!」
加藤「了解。待ってろよ、この船は俺たちのもんだ。」