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それから2人は、金森こずえ捜索について作戦会議を会議を行い。

「でも先生?探すって言ってもどうするの?私が行ける範囲は大体調べたけど?」

「うー・・ん、そうだなぁ、まずやっぱSNSで情報提供してもらいのがいいんじゃないかな?」

駿はスマホを取り出して、梓にSNSアプリ[ツミッター]を開いて見せる。

「ツミッター?」

「ほら!よく見るだろ?車バイクが盗まれました!お爺ちゃん、お婆ちゃんが行方不明です!って言って写真付きで投稿してる人」

「まぁ、見た事あるけど、効果あるの?」

「効果はあるかわからないけど、2人だけで闇雲に動くよりは可能性は高いと思う」

「そりゃそうだけど・・」梓は不安な表情を浮かべる。


「よしできた!」駿はツミッターで投稿文の入力を終える。

「見せて?」梓は駿のスマホを覗き見る。

画像

「こんな感じでどうかな?」

「でも・・これ・・先生の番号書いてあるよ?」

その投稿には、駿のスマホの番号が書き記されていた。

「いや、そりゃそうだろ!番号書いてなきゃ、仮に情報持ってる人がいても、連絡出来ないだろ?」

「でも・・個人情報じゃん・・大丈夫なの?」

梓は不安な眼差しを駿に向ける。

「俺なんかの番号が何かの役に立つなら、喜んで晒すよ!」

「先生・・ぐすっ・・」

「何泣いてんだよ!泣き虫だな金森は」

駿は微笑みながら、箱ティッシュを一枚取り出して梓に手渡す。

「もう・・バカにしないでよ」

梓は頬を膨らませながら、涙をティッシュで拭う。


ツミッターへの投稿が終わると「見つかるかな?」と梓はスマホをじっと見つめる。

「どうかなあ・・・些細な情報だけでも、提供してくれる人が現れればいいけどな」

「でも、このまま待ってるだけなの?」

「まさか!これはひとつの手段だよ!本命はこっち」

駿は梓にスマホの画面を見せる。

そこには探偵事務所の公式ホームページが映し出されていた。

「探偵?コ○ンみたいなやつ?」

「そう!そう!探偵さんにお金払って、お母さんを探してもらうんだよ。やっぱプロに頼るのが一番だからな」

「私・・お金なんて持ってないよ・・」

梓は困惑した様子でうつむく。

「バカ!金森に出せなんて言うわけないだろ!俺が払うんだよ!何言ってんだよ!」

「え?で、でも・・探偵って結構高いイメージあるよ?大丈夫なの?」

梓の問いかけに駿、銀行の預金通帳を戸棚から取り出して梓に見せる。

「ほら!見てみろよ」

梓は不思議そうに通帳を開く。

「え!?こ、こんなにあるの!?富豪じゃん!」

梓は駿の預金残高に目を見開いて驚く。

「あはは、富豪は言い過ぎだけど、昔から節約好きでさ、気がついたらこんなに貯金できてたんだ

だから金森は何も心配しなくていい!探偵費用くらい出せるからさ!」

駿は梓の頭を優しく撫でる。

「ありがとう・・先生。私が卒業して仕事をし始めたら絶対に返すから」

「あはは、いいよ。そんな事気にしなくて」

「ダメよ!絶対に返すから!」梓は真剣な眼差しで熱く語る。

「あはは、そうか。ならいつか返してくれ」

駿は梓の肩をポンポンと優しく叩く。


それからしばらくお茶を飲みながら談笑する駿と梓。

すると梓はおもむろに立ち上がり「今日はありがとうね。先生。とりあえず今日は帰るよ」と荷支度を始める。

「え?帰るのか?」駿は不思議そうに梓を見上げる。

「いや、でも、昨日も泊めてもらったのに」

「泊まっていけよ。というかお母さんが見つかるまで居ればいいだろ!まぁ、金森がどうしても帰りたいなら止めないけど」

駿からの予想外の提案に若干の戸惑いを見せる梓。

「え?泊まってもいいの?」

「金森が嫌じゃないならな。無理して家族が居ない寂しい家に帰る必要ないだろ?」

「先生!!!!」

梓は涙を流しながら駿に抱きつく。

「ありがとう・・先生・・私・・嬉しい」

「ったく、泣きすぎだろ。」駿は梓を優しく抱きしめる。

「それよりも、明日は土曜日だから、探偵事務所行くぞ?」

「え?明日行くの?」

「善は急げって言葉もある。金森だって早くお母さん見つかってほしいだろ?」

「うん・・ありがとう・・先生」

「さ!そうと決まれば、風呂入って早めに寝るぞ!」

「うん❤︎」



互いに風呂を済ませ、昨夜同様にベッドに横たわる梓と、布団に横たわる駿。

駿が布団で眠っていると、布団に誰かが侵入してくるくる。

「ん?なんだ?」駿は瞼を開くと、それは梓だった。

「な、何やってんだよ!ベッドで寝ろよ!」

「あ❤︎先生❤︎照れちゃった?」

「いや、そうじゃなくてだな」

「お願い・・一緒がいいの・・・」

梓は今にも泣き出しそうな目をして駿に訴えかける。

そんな目をされては突き放す事ができず「わかったよ・・その代わり向こうむけよ?」と梓を受け入れる。

「ありがとう・・・先生」


同じ布団で背中合わせで眠る駿と梓。

すると梓が「先生・・ちょっと変な事きいてもいいかな?」と駿に尋ねる。

「なんだ?」

「先生ってさ・・その・・風俗嬢と・・エ○チしたの?」

梓からの突然の質問に焦りを見せる駿。

「はぁ?何言ってんだよ!急に」

「ちょっと・・気になっちゃってさ・・」

「何もしてないよ!」

「うっそだぁ!!」梓は布団から起き上がり、横たわる駿を見下ろす。

「本当だって!何もしてない!」駿は起き上がる。

「だって風俗って、そういうエ○チな事する場所なんじゃないの?」

梓は駿に素朴な疑問をぶつける。

「金森は知らないかもしれないけど、風俗では、いわゆる、本番行為は風営法で禁止されてるんだよ」

「本番行為ってエ○チの事だよね?」

「ああ、それを破った店は、営業停止になっちゃうんだよ」

「そうなんだぁ!初めて知ったよ」

「まぁ、裏で隠れて本番行為してる店もあるらしいけどな」

「でもさぁ、その本番行為しちゃいけないんなら、風俗で何したの?」

梓は駿の顔を覗きそう無用に尋ねる。

「いや、アレだよ、話しただけだよ」

「話って?」

「まぁ、悩みとかだよ・・結構そういう人いるらしいぞ?話聞いてはほしいとかで風俗利用する人」

「ふー・・ん、そうなんだ。まぁ、詳しくは聞かないけど」梓は再び布団に横たわり

「ちょっと安心した」と駿に聞こえない声で呟く。

「ん?何か言ったか?」

「ううん。なんでもない。おやすみ」

梓は駿に背を向けて目を閉じる。


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