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吸血鬼と人間ははるか昔、共存していた。人間は吸血鬼へ血を送り、吸血鬼は人間へ知恵と力を送った。
人間と共存していくうちに吸血鬼は太陽を克服し、種族の壁を越え、完全な共存を迎えようとしていた。
だがその関係はある一人の吸血鬼。マルカルによって打ち砕かれた。彼女は多くの眷属を従え、人間と吸血鬼の共存するこの都市を一夜にして破壊した。その月に照らされ奇跡を使う姿は美しく、まるで魔王のようで――
それが私の持っているラズカとしての最初の記憶。あの都市は私を救ってくれたたった2つの記憶のうちに入るであろう。そして2つ目は……
「行っくよー!」
「吸血鬼だー!逃げるんだ!!!」
私は魔法の練習から2ヶ月程たった。前までは斬撃しか飛ばせなかったけど、今は違う。 例えばこんな風に、、、
「早く歩けっ、、、アガツ」
地面から鎌を生やして攻撃することとか、
「あの方が来るまで戦えるものは前へ!」
「そんな事、できるのかな?」
「はっ!」
グシャッ
血の剣を作ることだって出来る。これのおかげで人間狩りも襲撃も楽々〜!そこら辺の盗賊くらいならもうイチコロよ。
「さぁて今日はこんくらいかな、帰ろ〜っと」
血で染ったここら一帯の森を見ながら優雅に去ろうとした瞬間
「まて!!」
人の声。あれ、全部殺したつもりだったんだけどまだ生き残りいたんだ。
「私はアシアン王国の傭兵だ、吸血鬼が出たと報告があり来た。お前を排除する!」
そういえばラズカが言ってたな吸血鬼ハンターとかいるって。吸血鬼は聖魔法に弱いから多分それを使って来るんだろうけど……
「聖魔法だけで私を消せるとでも?」
ヒュン!
ガキィン!!
「なっ!」
2人の剣が交わる。後ろから不意打ちのつもりだったけど、さすが王国の兵士さん。なかなか反応いいね。でもまだ足りない
私は地面から鎌を出す。
「鎌!?」
兵士は距離をとった。まあそうだろうね、もう少し反応が遅れてたら死んでたよ。
「お前は一体何者だ!なぜそこまで動ける!」
「動ける?そのくらい誰だって、、、」
「違うそうゆう事では無い!なぜ結界の中で動けるのだ!」
結界?そんなもんあったんだ、私としたことが気づかなかった。
「そんな小細工で私を消せると思うな」
「くっ、、、ならばっ!」
お?
「我らが神よこの者に制裁を与え、我に力を授けよ、、、、」
これは…….魔法の斉唱では!?わぁ〜初めて見た!ってそんな反応してる暇は無さそうだ。私もついにこれを使えるチャンスが来た。
私は今使える全ての力を手に込める。そして、、、
「喰らえ!聖魔砲撃!!」
「奥義、血塊施錠!」
ゴオオオオ……
私は魔力で人工的に作った血と同じ挙動をする物質を作り出し、盾を構えるようにして魔法を防いだ。そしてその瞬間兵士を剣で刺した。
「終わりは案外呆気ないな。さ、帰ろっと」
それにしてもアシアンってなんだ?と思った。
帰ると既にラズカが座っていた。
「あ、お帰りなさいカミラさん!どうでしたか?」
「バッチリ!今日は沢山狩って来たよ!」
「さすがです!!」
なんか最近ラズカか流石BOTになってる気がするが気のせいかな。
私は今日起こった事をラズカに話した。
「なるほど、、、アシアンですか、、、」
「何か知っているの?ラズカ」
「はい、少しだけ知っています。アシアンははるか昔は世界最大の国といられるほどの大きな国でした。ですが今はヴァンパイアの襲撃により衰退の一方を辿っていますが、、、」
「へぇ〜」
私はラズカの話を聞きながら血を飲む。
「カミラさん。1度行ってみますか?その反応だと行ったことも無いでしょうし……それにアシアンは夜が最も盛んなのでちょうどいいですよ!」
「へぇ〜って、ん?行くの?」
「はい!行ってみましょうよ!」
ラズカの目が無性にキラキラしている
「まぁいいけど、、、」
「やった〜!!って、すいません、、、、」
「なんかテンション高いね?」
「エヘヘ〜」
そんなこんなで次の日はアシアン王国へ行くことになった。さすがに王国内で殺人するとやばいので我慢しなきゃ……そう思いながら明日に備え、早めに寝た。