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『仁人〜?飯食った〜?』
 
 『いや、まだ。これから食べるとこ』
 
 『何食うの?』
 
 『適当に冷蔵庫入ってるやつ』
 
 『ちゃんと食べろよ?』
 
 『いや、あなたの方が心配ですけど。ちゃんと食べてんの?勇斗撮影期間入るとすぐ痩せちゃうから 』
 『まぁそこそこよ。早く家帰って仁人の作った飯食べたい…ってよりも仁人食いたい』
 
 『はいはい。』
 
 『てか、新しい服買ったんだけど、バカかっこよくね?』
 
 『…。いや、スマホ動かしてくれないと見えないだろ笑』
 
 『たしかに笑笑ちょい待ち…ほら、』
 
 『おぉ…いいじゃん勇斗っぽい』
 
 『ちなみに、おいちゃんにも買ったから楽しみにしてて』
 
 『なんか勇斗と住み始めてから異常に服が増えていくんですけど、』
 
 『んじゃ、新しく収納部屋作るか』
 
 『いや、そういう問題じゃない笑てか、撮影どうなのよ』
 
 『順調順調。このままいけば予定より少し早めに帰れるかも』
 
 『そうなの?じゃあ、帰国日決まったら連絡してね』
 
 『りょーかい。もう遅いし、そろそろ寝るわ!電話さんきゅー』
 
 『はいよ。おやすみ。明日も頑張れよ』
 
 『おう。おやすみ』
 
それからというもの、撮影はどんどん忙しくなっているのか、勇斗からの連絡も徐々に無くなっていった。
 
 「今日も連絡なしか…あいつ大丈夫なのかよ」
 
 仕事の邪魔になるからと、極力俺から連絡はしたくない。
 撮影が終わるまではまだ約2ヶ月はある。
 
しかし、その後も連絡は無く、気づけば後2週間後には帰ってくる日まできた。
 すると勇斗から一通の連絡がきた。
 
 『ごめん、撮影延びた。あと1ヶ月はかかりそうだって。』
 
 『そっか。頑張れ』
 
 1ヶ月…か、、
 4ヶ月も会わないとなると流石に俺もキツイ。
 それでもまだメンバーたちと会ってはいるから大丈夫っちゃ大丈夫だが、
 未だに返信に既読がつかない勇斗は大丈夫だろうか。
 表ではあんな生き生きしてるように見えるが、意外と寂しがり屋なのを知っているからこそ、余計に心配である。
そんな心配を抱えながら約1ヶ月が経った。
 すると勇斗から連絡がきた。
 
 『明後日帰る』
 
 『空港まで行こうか?』
 
 『いや夜遅いし、いい。』
 
 『わかった』
 
 文面からして相当参ってることが見て取れた。
 今まででこんなにも全くもって会えないということがなかった。
 どれだけ忙しくても帰る家は同じだから、遠出でなければ会えたは会えた。
 勇斗は忙しければ忙しくなるほど"大丈夫"って言うから、少しでも辛さが取れればいいと、俺が勝手に寝る時に撫でたり抱き締めたりしている。
 そうすれば、次の日にはいつものダルい勇斗に戻っているから、俺も安心して仕事が出来る。
 しかし、そういう夜の次の日になると、あいつは決まっておちょくるようにメンバーに話す。
 
 「てか、昨日また仁人が甘えてきたんだよ笑」
 
 「仁ちゃんもそういう時あるんやな笑」
 
 「おいちゃん寂しがり屋なんだもんねぇ♡」
 
 「…」
 
 「笑笑勇ちゃん煽りすぎ」
 
 「俺にくっついてないと寝れないもんねぇ♡」
 
 「あーはいはい。」
 
 「佐野さん嫌われたんちゃう?笑笑」
 
 「大丈夫大丈夫、こいつ俺の事大好きだから」
 
 (あなたのためにやってるんですけど)
 
 to be continued…