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私の彼氏、春樹(はるき)くんはとっても優しいの。
だから、私が守らなきゃ…
モカ「ねぇ、ハルくん、ハルくん!朝だよ〜?おっきしてよ〜」
春樹「んっ…モカ?なんでいるの?」
モカ「ん〜?昨日ハルくんがお泊まり会しよって言って私の部屋に泊まったんじゃん。」
春樹「そうだった…」
モカ「ハルくんは忘れんぼさんだな〜ハルくんの寝顔とっても可愛かった〜」
春樹「・・・」
モカ「ご飯作ってくるから待っててね。」
そういい私は、ハルくんを寝室に置いていく形でキッチンへ向かう。
モカ「何作っろかな〜」
モカは、冷蔵庫を開け中身を確認する。
パン、牛乳、卵、バターの4つを取り出すと準備を始める。
慣れた手つきで準備を始める。
1枚分のパンを卵液に浸し、バターを広げたフライパンの上に乗せ焼き始める。
モカ「えへへ、ハルくん喜んでくれるかな〜」
そういいながら、残ったに卵液に血液を入れ始める。
モカ「私の血がハルくんの身体の中に入ってハルくんの血となり肉となり死ぬまで離れない、ずっとずっとハルくんの中で一緒に居られる。」
フライパンに乗っているパンを焦がさないよう、気を付けながらも血液を混ぜ終わった卵液にパンを浸し始める。
モカ「あっ、ハルくんもう少しで出来るから先に顔洗っておいて〜」
春樹「朝ご飯は何〜?」
モカ「フレンチトーストだよ?ハルくん好きって言ってたから作ってみたの。」
春樹「楽しみ〜」
そういい春樹は洗面台へと向かう。
春樹が洗面台から戻るとテーブルには、綺麗に焼かれたフレンチトーストと赤くなったフレンチトーストが並べられていた。
モカは黄色のフレンチトーストが置いてある椅子に座っており、春樹の着席を待っていた。
春樹「モカ?これは…なんで赤いの?」
モカ「卵液にイチゴジャム入れてみたの、ハルくんイチゴ好きだったでしょ?」
春樹「覚えててくれたんだありがと。」
春樹は引きつった笑顔で返した。
モカは何も思ってないようだった。
それから食事は楽しく話しながら進んだ。
春樹「美味しかったよ、片付けは俺がやるね」
モカ「だーめ、私がやるの、ハルくんいっつも仕事で大変だからせめて今日ぐらいはゆっくりしてね。」
春樹「それじゃあお言葉に甘えて…」
モカ「うん、これ疲労回復に良いらしいから、これ飲んでゆっくりしてて」
春樹「ありがと」
春樹は渡された飲み物を飲み終わり、意識が遠くなるのを感じた。
モカ「ふふ、駄目だよ?あんな悪い魔女になんか騙されたら、ハルくんは私だけのものだからね?」
春樹が目を覚ますと、そこは見覚えのある部屋だった。そこはモカの寝室だった。しかし、手足には手錠でベットに固定され、身動きが取れない状態になっていた。
モカ「あっ、ハルくん♥起きた?」
春樹「モカ?これは…一体?」
モカ「えへへ、ハルくんがイケナイんだよ?他のわるーい魔女に騙されちゃって、だから、私がハルくんのこと守ってあげるの。ハルくん、待っててね?悪い魔女を始末して、ハルくんの洗脳を解いてあげるから。」
そう言い残し、モカは寝室から出た。
モカ「あなたが、矢部魅津(やべみつ)さん?」
矢部魅津「えぇ、そうですが私になにか御用ですか?」
モカ「ん〜用って程じゃないけど、強いて言うならハルくんの前から消えて欲しいな〜って」
矢部魅津「ハルくん?狭山春樹(さやまはるき)の彼女さんですか?」
モカ「ねぇ、私のハルくんの名前を勝手に呼ばないでくれる?」
モカがそういうと、通常の人間とは思えぬ力で口を塞ぎ、路地裏へと連れて行かれた。
モカ「私のハルくんなの!横取りしないで!」
路地裏には、1つの肉塊と肉塊に跨り包丁を何度も肉塊に向かって突き刺す、赤く染まった少女だけが居た。
モカ「あらら、まぁ、着替えの服とウェットティッシュ持ってきたから〜」
そういいモカは着替えと返り血を拭き取り、首を切り落とし始めた。
家の玄関を開け、真っ直ぐに寝室へと向かう。
モカ「ハルくん、ただいまぁーごめんねぇ待たせちゃって、この魔女がしぶとくて、見てみて?ハルくんのことをたぶらかした悪い魔女を殺してきたの〜」
モカは、持っていたバックの中からビニール袋に入れた、矢部魅津の生首を春樹に向かって見せつける。
春樹「あぁ…」
春樹は一言声を漏らすと泣き始める。
モカ「ハルくん?どうして泣いてるの?そんなにこの女から開放されたのが嬉しかったの?大丈夫だよ、これからは私がずっとハルくんのことを守ってあげるからね」
春樹は首を横に振る。
モカ「ん〜?嬉しい訳じゃないの?ハルくんは悲しいの?そっかぁ、ハルくんは悲しんでるのか〜ハルくんは優しいね、こんな悪い魔女の死を悲しく思うなんて、優しいからこそ、外の世界に出しちゃ駄目なの、外には悪い魔女が沢山いて、ハルくんの事を騙そうとするから…だから、私がずっとここでハルくんのことを守ってあげるから、安心してね…」