テラーノベル
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歪んだ扉の向こうには、暗くて狭い小道が続いていた。
「あそこに墓場が見えるぞ。『楽ダ』はこの先にあるのかなぁ?」
気味の悪い道を、三人は不安な顔つきで歩いていく。
「ねぇ、なんか寒くない?ここの気温は三百六十一度もあるはずなのに、背筋がゾクゾクするんだ。風邪でも引いたのかなぁ」
いよいよ墓場に差し掛かった時、ウルフがぶるっと身震いした。
「……私も……先ほどから寒気がします……」
「そういえば花ちゃん、顔色悪いねぇ」
「……私……顔色悪いのは……いつもです……」
「ひゃ!」
ウルフが突然素っ頓狂な声を出す。
「びゃっ!」
花子もヘンテコな悲鳴をあげた。クロは驚いて尋ねる。
「ウルフも花ちゃんも、なんて声出すんだよ?」
「ブルブル、ががらだが、ブルブル……なんがごわいよぉ〜」
「……ブルブルが……ブルブルで……ブルブルなんですブルブル……」
二人の震え方はどんどん酷くなっていき、とうとうブルブル震えたまま一歩も歩けなくなってしまう。
「おい、ウルフ!花ちゃん!しっかりしろよ。どうしたんだよ〜!」
彼は叫びながら二人を揺さぶった。
「どうしよう、参ったなぁ。二人とも震えっぱなしだ……」
とその時、後ろから声がする。
「あああなただけ、なんでブルブルしないのよよよぉ〜」
振り向くと、二人と同じように激しくブルブルしている変な女が空中に漂っていた。
「あんた誰?」
「わゎ私は『ぶるぶる』よよょ。ブルブルパワーでここここを通るみみみみんなを身体の芯から冷え冷えさせて、心の底までブルブル怖がらせるのよよよょ」
「へぇ〜。いつもここで待ち伏せしてるんだ!じゃあもしかして、『楽ダ』の話って聞いたことある?」
「ももももちろんしししし知ってるわよよょ」
「本当?詳しく教えて!」
「おおお教えてあげないこともないけど、条件があるわゎゎ」
ぶるぶるは怪しげな目つきをしている。
「お願い!なんでもするからさぁ。なっ、なっ?」
『楽ダ』のことで頭がいっぱいになったクロは、今度こそ手がかりをつかめると思って小躍りした。震えて動かないウルフと花子をほったらかしにして、彼女に詰め寄る。
「そそそれじゃあ、私の影を見破れたらら教えてあげるるる。どうせわわ分かりっこないと思うけどどど」
「約束だぜ!絶対見破るぞ〜!」
どこかの草むらに隠れたが、クロに影を見破られてぶるぶるは悔しさで一層身体を震わせた。
「カカカカゼが悪化したみたいぃい」
「大丈夫?そうだ、これあげるから早く『楽ダ』のかと教えて!」
彼は服の中から使い捨てカイロを取り出すと、彼女に渡す。
「ああったか〜い♪ととってもワンダブル!こんなの初めて♪」
震えは治ったが、ぶるぶるの身体から妙な白い煙が出てきた。まるでドライアイスのようだ。
「約束通り教えてあげるわ。あのね、アンドロ……マ……マリ……」
ところが喋っている間に、彼女の身体は煙を出しながらどんどん小さくなり……ついにシューッと消えてしまった。
「うわ、待って!『楽ダ』の手がかり、まだ聞いてないのに〜」
クロががっかりしていると、「話終わる前に……カイロの熱で……溶けちゃう……なんて……」と花子の声。どうやらウルフと花子の震えは、止まったようだ。
「クロくんったらさぁ。僕たちのこと、すっかり忘れてたでしょ!」
頬を膨らますウルフと花子に、彼は必死で謝る。
コメント
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読みました!第7話、楽しかったです〜! ブルブルする敵「ぶるぶる」のキャラがめっちゃ個性的で笑っちゃいました。震えながら喋る口調、カイロで溶けちゃうギミック、めちゃくちゃユニークで好きです🔥 クロが仲間ほったらかして「楽ダ」の情報に一直線なところ、必死すぎてちょっと笑ったけど(笑)。肝心なところで消えちゃって「あー!」ってなりました。次どうなるか気になる…!
#異世界ファンタジー
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