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18 - 第3章 消えない魔法 第18話

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2026年01月09日

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店を出ると、外はすっかり夜の帳が下りていた。


冷たい夜風が頬を掠めるけれど、不思議と寒さは感じない。


​「送ります。家まで」 


​「いえ、悪いですよ。電車で帰れますから」


​「俺が、そうしたいんです。……もう少しだけ、あなたと一緒にいたいから」


​そう言って、彼は私の隣をゆっくりと歩き出した。


付かず離れずの距離。けれど、触れそうなほど近く。


​(……私なわけない、って、もう思いたくない)


​彼が私に向けてくれる言葉や、視線。

それらを一つ一つ、信じてみてもいいのだろうか。

​駅の改札の前で、私たちは立ち止まった。


​「今日は、本当にありがとうございました。白河さん」


​「こちらこそ。……あの、凪さん」


​初めて名前で呼ぶと、彼は驚いたように目を見開き、それから、今日一番の幸せそうな笑顔を見せた。


​「……おやすみなさい、結衣さん。また明日、会社で」


​別れ際、彼は私の髪に、一瞬だけ指先を滑らせた。

魔法が解けた後のシンデレラのように、私は、彼が去った後の夜の街で、いつまでも立ち尽くしていた。


​左胸の奥が、今まで経験したことのない速さで、うるさいほどに鼓動を繰り返していた。

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