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104 - 第104話<チャンスは逃さない>~賢一side~17

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2024年02月12日

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ソファに座る雪の隣に座る、雪が好きなバーボンでロックを作ると二人で軽くグラスを鳴らした。


「バレンタインのプレゼントを持ってきてるんだけど」

そう言うと雪は自分のバッグから薄い長方形の包みをとりだした。


「えっと・・・チョコだとたくさ〜んもらいそうだと思って、もし重いとか思ったらゴメン」


なにげに“沢山”を強調しているように聞える。

もしかして、少しは妬いてくれているんだろうか、それなら義理チョコじゃないんだろ?って事を主張してみようか。

「重いと思わないし、むしろ嬉しい。雪からも義理チョコ“しか”もらえないと思ってたから」

「それに、これは本命だって思っていいんだろ」


「う・・・ん」

少し恥ずかしそうに答える雪が可愛い、もらったプレゼントを開けてみるとネクタイだった。

それで“重い”発言がくるのか、むしろ雪に縛ってもらえるような気がして興奮しそうだ、なんて言うと変態だと思われそうだから

「いいね。明日の朝、雪がネクタイを締めてくれる?」

と、無難な言葉を選んだ。



こっそり雪が好きな小説を読んでみたがアレを実践するのは相当なスキルが必要そうだ。

しかし、一応勉強はしたから「今日の雪はどんなチョコよりも甘いよ」と言ってみた。



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