「倒れたって……どういうことですか?」
「残念だが彼は、仕事ができる状態じゃない」
深刻な表情のまま話し続ける部長の口から出るのは、こちらの不安を煽るような言葉ばかりで、太一くんが無事なのか知りたいのに、この先を聞くのが怖くて握る手が震えている。
「君は経験したことがあるか?身体は鉛のように重く、食事もろくにとることが出来ない」
部長の言葉にごくりと喉がなって、嫌でも言葉通りの過酷な状況で苦しんでいる太一くんを想像してしまう。
「身体は熱くなり、吐き気や倦怠感を伴うこともあるんだ」
「……それって」
「咳が止まらず息苦しいのに、追い打ちをかけるように鼻水は絶え間なく流れ続ける……。そう、つまり――」
「つまり……?」
「風邪だ」
「ですよね」
風邪かー、良かったぁ!!なんて思う日が来るとは思わなかった。
部長が紛らわしい言い方をしてくれたせいで、私の豊かな想像力が太**********
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