テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
「あ〜、もう無理。疲れた。……誰か俺を癒やして〜」
リハーサル終わりの楽屋。
深澤辰哉が床に大の字になって呟いた、その不用意な一言が、戦争の合図だった。
「はいはいはーい! ふっかさん! 僕が癒やす! 僕がぎゅーしてあげる!」
ラウールが真っ先に飛びつき、深澤の上に覆いかぶさる。
「ちょ、ラウールずるい! 俺も混ぜろ!」
佐久間大介が反対側からダイブし、深澤の左腕を確保する。
「待ってや! ふっかさんのマッサージ担当は俺やろ!?」
向井康二が深澤の足を揉み始める。
「ふっか」
目黒蓮が静かに近づき、深澤の顔を覗き込む。
「俺なら、ふっかさんが寝るまでずっと頭撫でててあげますよ」
「いやいや、癒やしといえば俺でしょ」
阿部亮平が爽やかな笑顔で割り込む。
「俺ならふっかの好きな温度、湿度、全部計算して快適な空間作れるよ」
「お前ら、ふっかが窒息すんだろ」
渡辺翔太が呆れつつも、深澤の手を握って離さない。
「俺ん家来れば? 何も言わずにそばにいてやるけど」
「ふっか」
宮舘涼太が優雅に深澤の髪を撫でる。
「王宮(俺の家)でのティータイムはどうだい? 最高のリラックスを約束するよ」
「……お、お前ら……」
深澤は7人の男たちに埋もれながら、目を白黒させていた。
「苦しい……けど、悪くない……むしろ良い……」
モテモテ状態に、深澤の顔が緩みっぱなしだ。
しかし、物理的な圧迫感は限界に近い。
「だーかーら! 誰か一人に絞ってよふっかさん!」
「俺だよね!? 俺が一番だよね!?」
全員の視線が深澤に突き刺さる。
深澤が「えー、選べないよぉ〜」とニヤニヤしながら迷っていた、その時だった。
「……おい」
地を這うような低い声と共に、部屋の空気がビリリと震えた。
メンバーの輪が割れ、仁王立ちした岩本照が現れる。
その目は笑っていない。完全なる「嫉妬」と「所有権の主張」の目だ。
「……照?」
「お前ら、俺のふっかに群がりすぎ」
岩本は深澤の上にいたラウールと佐久間をひょいとどかすと、深澤の腕を掴んで強引に立たせた。
そして、メンバー全員を見回して言い放った。
「ふっかの疲れを取れるのは、金と…ゲームと……俺だけだろ」
圧倒的なマウント。
歴史が違う。理解度が違う。
岩本は深澤の腰をガシッと抱き寄せ、完全に自分のテリトリーに囲い込んだ。
「……行くぞ、ふっか」
「えっ、どこへ?」
「俺ん家。……今日は帰さないから」
「うわぁぁぁ! 出た! 岩本照の本気!」
「夫婦には勝てねぇ〜!!」
「解散解散! ご馳走様でした!」
メンバーたちが悔しがりながらも、二人の圧倒的なオーラに白旗を上げる。
岩本は深澤を引きずるようにして、楽屋を後にした。
【After:岩本の自宅】
「……照、怒ってる?」
「……怒ってねぇよ」
リビングのソファ。
岩本は深澤を膝の上に乗せ、後ろから強く抱きしめたまま離さない。
テレビもつけず、ただ深澤の体温と匂いを独占している。
「嘘つけ。眉間にシワ寄ってるぞ」
「……お前が隙だらけなのが悪い」
岩本が深澤の首筋に顔を埋め、ガブッと甘噛みする。
「いっ……! 照!?」
「……みんなに愛想振りまきすぎ。……俺だけ見てろよ」
「……っ、」
岩本の手が、深澤の服の中に滑り込む。
熱い掌が肌に触れ、深澤の腰がビクリと跳ねた。
「……癒やしてほしいんだろ?」
「……うん、けど……」
「俺がたっぷりとろとろにしてやるよ。……他の奴のことなんか考えられないくらいに」
岩本が深澤の唇を塞ぐ。
深澤の思考回路を焼き切るような、深く、濃厚なキス。
「んっ……ふ……ぁ……ひかぁ……っ」
息継ぎの隙間にも、岩本は執拗に唇を重ね、舌を絡ませる。
「……はぁ……ふっか、好き……」
「……ん……俺も……」
「愛してる。……一生俺のそばにいろ」
甘すぎる言葉と、強すぎる愛撫。
最強の旦那による独占欲全開の「癒やし」は、朝まで続くことになる。
深澤辰哉は、岩本照の腕の中で、身も心もドロドロに溶かされる幸福に浸るのだった。
コメント
4件
いわふかマジ最高すぎ! このペアが一番好きなんだよねー 続き待ってます