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僕は蒼(あおい)
僕はただの不登校の高校生だった。
今までは、つまり今のこの状況に追いつけていない。
風呂に入ろうとしていた僕は目を疑った。
風呂の排水溝に詰まった様に上半身から上だけが飛び出している小さな謎のおじさんが居たのだ。 それはまるで銭湯に入っているかの様な体勢で頭の頂点がハゲていてる。
頬をつねってみてもそのおじさんはその場から消えないので、声を掛けてみる事にした。
「人の風呂場で何をしているんですか?」
おじさんは冷静に答える。
「いやぁ詰まる話なんだが、私は時々物に挟まりやすいんだ」
そんな回答を求めたのでは無い、いや、寧ろ質問に問題があったかもしれないと思い、 また声を掛ける。
「なんでそんな所に詰まってるんですか?」
「そういう体質なんだ、理解してくれ」
と、答えるこのおじさんはなんと図々しいものだろうか、そんな事で理解出来る程に僕は頭はおかしくなってない筈だ。
おじさんは辺りを覗く様に見渡しながら言う。
「まぁ誰でも良かったんだが、君に頼みたい事がある。口裂け女やメリーさん等を知っているだろう?その者達をただ探すだけで良いんだ。」
そんな都市伝説は信じていないが、この小さい謎のおじさんを見ていると都市伝説も信じてしまいそうになる。
「まぁ、本当に居るなら見てみたいけど」
と、僕はそんなおじさんを見下ろす様に言った。
「では今から話すから聞いてておくれ」
今から探すの間違いでは無いのか?と疑問を抱きながもおじさんは続けて言う。
「あれは…」
寝ていたのか体はベッドの上に横になっていた。いつもと変わらない僕の部屋だ。
やはりあれは夢だったのだろうか、念の為に風呂場に行ったが謎のおじさんは居なかった。
その時コンコンと玄関からノックが聞こえた。
「はーい」
と、言いながらドアを開けた。
そこには小さな謎のおじさんと同じ姿をした僕よりも少し大きい位の謎のおじさんが居た。