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「っ!」
また頭が痛くなる。
さっきとは変わりにならないくらい、痛みは少しだけど。
脳内に流れ込む。
まって。
「ru…naさん?」
これって、死んだ?
脳内にインプットされているはずの情報は、あやふやなところも多い。
死んだのか、気を失ったりしているのか。
わからない。
だけど、「生き返す」という表現があるところからして、死んでいる可能性も…?
「もうですか…」
今すぐ生き返らせたいところだけども、
それもできないし、
まだ様子を見る。
ツインテールがゆれる。
能力者がいる。
能力者は、誰か一人を生き返らせることができる。
一度だけ。
一度だけのチャンスだ。
慎重に、時を見定めて。
使わなければいけない。
だが、生き返らせることにも条件がある。
能力者の発動条件は、”過半数が食べられる”こと。
十二人だから、最低七人が食べられることで発動できる。
完全、終盤用の能力。
食べられるまで、使える能力。
「hrくん!」
「う?」
後ろから声がする。
振り向くと、少し遠くに白いものがゆらめいている。
「カーリー…」
カーリーって、しゃべるのか?
っていうか、カーリーは白いのか?
見えるのか?
まだ冷静な自分が、自分でも怖い。
「逃げ、なきゃっ」
走り出そうとした。
「…..っ!」
腕を掴まれたっ!?
もう、逃げられないっ。
目を瞑る。
うつむく。
ひたすら、目を合わせないように。
「_________っ!」
声が聞こえる。
「____んっ!」
早くっ。
「______くん!」
早くっ!!
「hrくん!無視しないで!」
「…….えっ、dn?」
カーリー、じゃ、なかった…?
「dn?本当に、dn?」
「もお。dnに決まってるじゃん!」
___ほっとした。
ほっとしすぎて、泣けてきた。
「….hrくん?なんで泣いてるの」
「そう?」
「嫌だった?」
「いや、そうじゃなくて、何もないよ」
「いっしょに行こ!」
「…うんっ」
なんか癒される……
走る。
ただ走る。
ある意味、生存競争ではある。
誰かを、巻き添えにはしたくない。
でも、巻き添えにするしかない。
そもそも、巻き添えにできる人はいるのか。
逃げ切るか、耐え抜くか、4ぬか。
二択しかない。
「はあっはあっ」
息切れしてきた。
そろそろ、どこかに行ってくれっ。
「はあっはあっ」
もう、無理だ。
一時間ぐらい、走っている気がする。
でも実際は、五分のような気もする。
足が止まってくる。
息を少しずつ整える。
耳を澄ます。
「….いない、ですか?」
足音も、息も聞こえない。
自分の声だけが、気味悪く響く。
汗をぬぐう。
辺りを見回す。
どこからか、水の音がする。
激しい、水の音。
「….滝ですか?」
その方向に、歩いてみる。
洋館があった。
今にも崩れそうなほど、ボロボロの洋館。
ひとまず入ってみる。
誰かがいるかもしれないという、希望を残して。
「誰もいませんね」
中には誰もいなかった。
ただ、宝箱や棚などは片っ端から開けられ、ドアも半開きだった。
「おれ以外に、誰かが来ていた…?」
そうなると、無駄足をふんでいたことになる。
それに、ここは滝の音が大きい。
カーリーがきても、気付けない。
「早く、ここを離れないとですね」
おれは、洋館を後にした。
追記
この書き方だと、語りが誰かわからないので、
〜japapa〜
みたいな感じに、冒頭で書きます。
じゃないと、urさんとか表現するのむずいので。
それだけ。
がんばで〜
がんばどぅ〜