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今日も楽しそうだな~。湊斗君は━━。
あ、自己紹介がまだだったね。私は美並。 彼━湊斗君に片思い中の、いたってフツーの女子。いやそれ自分で言うか!?と、内心ツッコミを入れてっと。 それでね~、湊斗君に、告白できるように頑張っている!話しかけることですら無理だけど。
今はお昼休み。今日も友達の優子と話してる。まぁ、テレビや推しの話ばかりだけど。
そんなある日。話の話題が恋バナになった。
「ねえ、美並は好きな人、いるの?」
「いるよ~。優子は?」
「もちろんのようにね。」
「え~、誰~?」
「私だけ言うのはいやだから、一緒に言おうよ。」
「オッケー。」
「それじゃ、せーっの」
「湊斗君」「湊斗君」
「え……同じ……人。」
「そう…だね」
思いもしなかった。まさか、好きな人が同じだなんて。
次の日。優子は、湊斗君と話していた。積極的なタイプなのかな?と、見ていたら、優子は、別の男子たちに絡まれていた。優子は顔がいいからな~。でも、嫌がってる…?あ、湊斗君が男子たちに何か言ってる。湊斗君、ナイス!でも、何で?困ってる人を助けるのは、良いことだけど、もしも標的が自分に移ったら?っていう恐怖は? もしかして━━。いや、それはない……よね?
私も、彼と話して見よう。まずは、互いのことを知ることから!定番の質問を並べる。 湊斗君は、無視することなく、質問に答えてくれた。
放課後、いつものように、優子と一緒に帰る━━はずだった。何でなのかな…私は、一緒に帰りたいのに。私たちの関係、崩れない…よね?
それから、1ヶ月が過ぎた。湊斗君と、気軽に話せるようになった。優子とは、ほんの数日、一緒に帰れた。でも、互いに湊斗君のことは、話題にしない。少し、怖いから。なんでなのか、わからないけど。
一週間後、少し怖いけど、告白することにした。彼を、放課後に屋上に来てもらえるよう、誘った。私は、屋上へ行ってる。扉に、手を伸ばす。心臓の鼓動が早い。扉を開ける。彼がいた。早いな~。
「ごめんね。待たせちゃって。」
「大丈夫。それで、話って?」
「えっと……その…」
うう、言葉が、、、、私は、大丈夫だと、言い聞かせる。
「わ、私、湊斗君のことが、好きです。」
「えっと、ごめん、俺、好きな人、いるから。」
「そう…なんだ。」
湊斗君の好きな人って、誰なんだろう。
「俺の好きな人?」
あ、ヤベっ、声になってた。
「優子」
「っ━━━」
そんな、まさか、まさか!湊斗君の好きな人が優子だなんて!私の、一番の、親友だなんて!どうして!
━━私は、走って、屋上から出てった。 そう、私は、逃げたのだ━━。どうしよう…明日、どんな顔すればいいのか、わかんないよ…
次の日、私は、学校へ。いつもどうり、振る舞った、と、思ってた。
だけど、放課後に優子が、
「大丈夫?」
と、聞いてきた。私は、
「大丈夫。」
「ううん。大丈夫じゃない顔してる。何があったの?教えてよ!」
「うるさい!優子に、私の気持ちなんて、分からないよ!」
「みな……み…?」
「ごめん…。」
私は、駆け出した。
「待って!」
腕を、掴まれた。
「私、美並に、伝えなくちゃいけないことがあるの。」
「どうして、今なの?」
「今じゃないと、伝えられない気がするから。」
「そう…。」
「私、湊斗君と、付き合うことになった。」
ああ、やっぱり…。でも、せめて、良かったねは、伝えた方が……。すると、優子が、
「大丈夫?泣いているけど…。」
え、私、泣いてる?
「ごめん。」
「どうして、美並が謝るの?」
「だって、私、喜べなかった。」
「なーんだ、そんなこと。私は、大丈夫だよ。でも、泣いているってことは、なにか、あったんだよね?」
「うん…」
「話して。私、美並の気持ちは、分からない。でもね、その気持ちは、伝えてくれれば分かる。寄り添うことが、できるように、なる。だからさ、話して、美並。」
「私…私、湊斗君に、告白したんだ。でも、フラれた。湊斗君の、好きな人が、優子だからって。」
「そう…」
あれ、また涙が…。
「美並。話してくれて、ありがとう。これからも、なにか、つらいことがあっても、私に、話してほしいな。私たち、親友でしょ」
「優子、ありがとう。私にも、話してね。」
「当然。」
━━これからも、助け合いたいな━━
End