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電車の振動音と共に私は揺れる…
彼女に教えてもらったが、これは電車という物らしい…
私は無関心のまま、ただただ傍若な夜の景色を見ていた…
そして彼女が「…ねぇ君」と、聞いてきて
私は首を横に傾げた…どうやら私はまだ喋ることが出来ていないらしい
「夜は好き?」と、彼女はそう言った。
この傍若な暗い景色が好きかどうかと聞かれたら微妙だ…
どちらかといえば好きではない方の部類かもしれない
「うーん、微妙そうな顔をしているね」と、彼女はそう言った
「とりあえず、君”フルーツガール“っていう種族でしょ?」と、聞かれた。
私は意味がわからなかったので、首を横に傾げた。
「そっか、まぁそんな幼かったら知らないのも同然か…というか逆に私の言葉が伝わってるのも凄いんだけど…」
そんなものなのか?と思いながら私は黙って話を聞いてみる事にした。
「フルーツガールズというのはね、最近開発された
プロジェクトの一部で果物と物体と人間の血液を合成させて能力人間を作る…
という物らしいんだよ、それでその人間達を戦闘機械にする…」
私は意味がわからなかった、フルーツガールズ達に人権というものはないのか?
「いかにも残酷な話よね…」と彼女は俯きながら何かを言いたそうにしている
「だ…いじょ…ぶ?」私は今頑張って出そうとした声をどもりながら精一杯出した…
彼女は驚きながら泣いていた…
「…ありがとう、本当はあなたが大変だと思うのに」
どうやら彼女も何かあったのだろうと、私は蛍の光と共に儚げな電車を走るのであった…