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テラーノベル(Teller Novel)
ノベル2

ノベル2

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2022年05月05日

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「私なんかどうでもよかったんでしょ」



















声を荒らげて甲高い声を出す目の前の彼女。




あー、またこれは破局ルートだ、




















「あなたと一緒にいるなんて正気じゃない」



「別れよう」






















俺はいわゆるチャラ男なのかもしれない。



好きかよく分からない人に告白されて適当にOKしておいて、そっから好きだーって錯覚して。



自分が何をしたいのかも、分からずで。



苦しんでいる訳では無い。ただ、いつか、運命だと思えるような人に出会えると願いながら生きているだけ。



またゼロからか。



顔だけで吸い付いてくる虫、たくさんいるからそろそろ運命の相手見つけたいのにな。





俺はまた風と逆方向を向いた



風は慰める気なんかないみたいで、俺が悪い、と言うように俺と逆方向に風を吹かせる。


いじめなんじゃないか、と思えるくらい、俺は恋愛というのに向いてなさすぎる。





















「…会えたら、それでいいんやけど」



















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その翌日だった。




眼鏡をかけた地味な男の子が俺の元へと駆け寄ってきて、びっくりして声が裏返った。


男の子はそんな俺に一切笑わず、ただ自分の要件を下を向いながら話す。




「放課後、話したいことがあります」



「校舎裏、会えますか…?」







と眼鏡越しから上目遣いしてきた。




俺は男が告白か、となんとなく告白なんじゃないかと察して、男は無理だから「ごめん、今日は予定あって無理」と軽くあしらうように言う。



男の子はめげずに「ならいつ空いてますか..?」と俺との時間を無理やりにでも作ろうとしている。


それだけ必死なら俺も断れなくなり、とうとう明日ならいいよ、と返事してしまった。


男の子は太陽のような笑顔でほんとですか!と嬉しそうに今にも飛び跳ねそうな足を震わせて俺にキラキラした目を見せてきた。


透けた眼鏡から期待のような綺麗な曇りなき眼を見せられてはとても俺も断れない。その純粋さを汚したくはない。俺は悩んだ。


まぁ、いいか。付き合えないのは事実だ。


今日の帰り道、誰かと歩くはずだった道路を歩きながらその男の子のことを考えた。

















___________________




そして待ちに待った放課後。校舎裏。


家へと帰宅していく男と女の騒がしい声が遠くから飛び交う中、男の子が姿を露にした。


触れ慣れていない頭に風がそっと触れる。髪が喜ぶように揺れて光を帯びて、心苦しいけど振ろう、と心の中で決めていた。


男の子は風が止んだ後に口を開いた。









「あの、僕」



「ずっと」





「ずっと言いたかったことがあって…」





「…僕」



「先輩が好きです」





「ずっと一緒に居たいです、

だから、付き合って欲しいんです」






















男の子は眼鏡を外した。



俺は唖然とした。眼鏡を外した、その姿に。



大きい目と自信なさげで八を書く眉。大きい目が、俺を捉えていた。



いつかの初恋が頭に流れる。
























気付けば いいよ と口にしていて、隣には眼鏡をかけた男の子が居た。俺は驚いていたけど男の子はるんるんで歩いていた。


付き合った。好意を持てない相手と。



今すぐにでも否定して逃げ出したいけど、付き合ってすぐに別れるなんて最低が過ぎる。早くて1ヶ月は付き合わなくては。



でも、男の子の顔見覚えがあるから少し振るのには情がいってしまう。できるだけ感情移入してはならない。



どうなるんだろう。


この先。



















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つつつつつつ続きます

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コメント

1

ユーザー

執筆お疲れ様です🙇‍♂️🙇‍♀️ 告白した男の子の純粋さと、それを汚したくないと受け入れた男の子。 まだ一方通行な愛だけれど、この先どうなっていくのか凄く気になります…👀👀👀

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