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Jinto side
「あれ、じんちゃん入り時間早くなった?」
扉が空いた瞬間、驚いた顔をして話しかけてきたのは柔太朗だった
「…いや、早くついた」
なるべくなんでもないような顔をして答えた
俺が早いことは今に始まったことではない
「え、はやちゃんもいんの?ってか、寝てる?」
4人座ることが出来る程度のソファーの端に座る俺と、その反対側で背もたれに体を預けて眠る勇斗を交互に見て柔太朗は訝しげに言った
「…ん」
あまり悟られたくなくて自然と声は小さくなる
かろうじて出た答えに
「もしかして…」
となぜか同じように少し声が小さくなる柔太朗
勘の鋭い柔太朗に隠し事は出来ないか…と覚悟をきめる
「うん…、勇斗の入り時間早めに言って、待ち時間に寝かしてる。どうせこいつ、家でも大して寝てないんだから」
不自然な待ち時間が生じているのに気付きそうなものだが、常に限界の勇斗は気付くことはなく、なにかをしようとするのを俺が理由をつけては止めて、仕方なく目を閉じる他なくなるように仕向けている
「そのためにじんちゃんも毎回早く来てるの」
柔太朗が向かいの椅子に座りながら尋ねてきた
「…そうでもしないと寝ないから。最近いくら言っても聞かないの」
柔太朗が息を飲むのを感じた
「俺、こいつのブレーキ踏めなくなっちゃった」
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