テラーノベル
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⚔️「こんにちは〜……うぇ」
🦩「うぇえ???」
❄️「えーばとるくん浴衣?写真撮っていい?」
⚔️「別にいいけど」
3年2組に入ると、そこはお祭り会場のようになっていた。浴衣を着た生徒たちが屋台の営業をしていて、瑠羽斗は案内担当らしい。
新鮮な瑠羽斗の浴衣姿に希那が何枚か写真を撮っている。
⚔️「はい、ご自由にお楽しみください」
🌼「なめこくんもだったけど扱いが雑じゃない?」
🏋️「まぁ、思春期だから……w」
苦笑する翔狗の横で阿英と文悟はもう屋台で楽しそうに遊んでいた。
風船釣りに射的に輪投げ。こういうのはいくつになっても純粋に楽しめる。
🧸「文鳥にぃ勝負しようや」
🦩「あえじくん俺に勝てるん?w」
🧸「勝ちますけどぉ〜?大口叩いてられんのも今だけやで」
阿英と文悟がダーツで勝負を始める。ダスッ、ダスッ、と二人がダーツを投げる。
🌼「あ、ここに謎あるやん」
🦔「ほんとだぁ……」
❄️「あの二人無言でダーツやってるけど……w」
🐸「どっちが勝つかなぁ?」
謎を解く保護者3人組と、ダーツ勝負の行方を見守る兄二人。
その決着はほぼ同時についた。
🏋️「あ、わかったわかった」
🦩「はいあえじくんお疲れぇーい!」
🧸「はぁ?!お前強すぎやろまじかよ」
❄️「いろんなとこで色々起きすぎ」
一通り瑠羽斗のクラスの屋台で楽しんだ後、7人は陽桜のいるカフェブースに向かっていた。
瑠羽斗のクラスでもらった景品のお菓子を頬張りながら、家庭科室にあるカフェにたどり着いた。
🦂「いらっしゃいませー、あ。」
🐸「すこぴょんやほー」
🦂「普通にカフェですけどここ」
🧸「なんなん来たらあかんの?モグモグ」
🦂「何食べてんの」
🧸「さっきもらったお菓子」
もごもごとお菓子を食べながら席につき、各々が飲み物を頼む。
陽桜と文悟が高校生に囲まれる。
🏋️「文鳥今来たばっかなのにもう囲まれてる……w」
❄️「これがイケメンパワーかぁ……」
🐸「しみじみするのやめてw」
陽桜と文悟を見ながら飲み物を飲む。そのあとはみんなで協力して謎を解く。
🧸「なめこ〜」
🍄「ん、終わったん?ギリギリやな」
🦩「あえじくんはなんもしてません」
🧸「結構活躍したやろ」
そのタイミングで瑠羽斗が訪れてくる。
どうやら休憩時間に早めに入ったらしく、もう浴衣は脱いでいた。
⚔️「謎解き終わったんだ」
🍄「めっちゃギリやけどな。ばともう休憩?」
⚔️「うん」
❄️「ちょうどいいタイミングで来たねばとるくん」
🍄「はい、ここから景品選んでくださーい」
🦔「結局なめこくんの当てに行くの?」
🧸「そらもちろん。ばと、選んでくれ」
⚔️「え〜……」
四つくらいの種類のデザインのキーホルダーが置いてある。
違う人が作ったのは出来栄えを見たら一目瞭然で、それでも誰がどれを作ったのかは全くわからなかった。
🐸「なめちゃんは自分の作ったやつわかるの?」
🍄「まぁわかるで」
⚔️「これ、かなぁ?」
🍄「なんでわかんねんこわ」
⚔️「あってたらしいw」
🧸「ナイスばと!」
瑠羽斗が選んだキーホルダー。少し不格好ながら、全く下手くそという訳ではないそのキーホルダーは菜瑚芽が作ったもので間違いないらしい。
そんな時、スピーカーから交代の合図の音楽が流れた。
⚔️「ぬこちゃんと合流せんと」
🦔「そうだね、一階行こっか」
🏋️「大丈夫?迷子になってたりしない?」
🍄「流石に学校で迷子になることは……」
“ない”。そう言おうとして菜瑚芽は数週間前の雅を思い出した。
🍄「そういやこの前迷子になってたな……」
⚔️「あー、職員室行こうとして三年廊下に来てたやつね」
🌼「どういうこと?!一年廊下も職員室も一階じゃん、なんで階段のぼっちゃったの?!」
🐸「自分がどこにいるかわかってないじゃん……」
一階の一年廊下に着くと、ちょうど教室から雅が出てきた。
🍬「あっ、迎えにきてくれたの〜?」
⚔️「お化け屋敷やってたんだっけ」
🍬「いえす!もう衣装脱いじゃったけど。さっききなにぃ写真撮ってなかった?」
❄️「撮った撮った。ばとるくんのもあるよ」
🍬「え、ばとちゃんのクラスって何してたの?」
⚔️「夏祭りみたいな感じのこと。」
❄️「あ、これこれ」
希那が開いた画面には満面の笑みでピースするフランケン姿の雅の姿が映っていた。
画面をスライドすると、浴衣を着た瑠羽斗の写真も出てきた。
🍄「こんな笑顔のフランケンがどこにおんねんww」
🍬「え〜〜〜浴衣着てる!可愛い〜!!!」
⚔️「いやめっちゃ笑顔やん」
🍬「写真ってそういうもんだからさ。カメラすら見てないやつは黙ってろよな」
⚔️「いやこれきなちゃんが勝手に撮ったやつだから」
❄️「許可はとったでしょ」
がやがやしていれば陽桜も合流してくる。弟もいることもあって開放されたらしい。
🦂「今解放されてももうみんなやってないじゃんね」
🍬「あ、さそりくんなにしてたの?」
🦂「カフェ」
🍬「あ〜なんか出店あるって言ってたわ〜」
🍄「あー言ってた言ってた」
⚔️「へ〜全然話聞いてないわ」
🧸「やばいやつおるやんw」
家族全員が揃い、みんなで学校内をあらかた回り終えたころ。3年廊下で1人の男子生徒に有兎、と声をかけられ、全員が振り向いた。
🍄「あぁお前か、ごめんみんな有兎やからさ」
「あぁ兄弟ね。まじでいっぱいいるな。ってそんなこと言ってる場合じゃなくて」
🍄「どしたん」
「景品が足りなそうなんだよ、いま急ピッチで作ってはいるんだけど人が足りなくてさ、手伝ってくんね?」
🍄「別にもう回り終えたし俺はええけど……」
🍬「ね、それ僕も手伝っていい?」
「えっ、まじ?こんだけ人いれば絶対間に合うわ」
🍄「え、あえちゃんとか出来んの?w」
🧸「できるわ任せとけお前」
「ガチで助かります!ありがとうございます!」
そんなこんなで3年1組の控え室ともなっている3年多目的室で家族揃って景品のキーホルダー作りに勤しんでいた。
手先が器用な雅、泰、千流、陽桜をはじめ、結構何でもそつなくこなす瑠羽斗、文悟、蘭華、希那。どちらかといえば不器用に当たる他の3人は苦労しながらもなんとかノルマ個数を作り上げた。
🍬「しょーぐんさん不器用すぎん……?」
🏋️「うるさいねぇ」
🍄「あえちゃん?w」
🧸「お前も似たようなもんやろが」
⚔️「2人してへったくそやな」
🦩「毒舌すぎw」
🐸「やっぱすこぴょんカフェ店員なだけあるねぇ」
🦂「ラテアートやってればね、多少器用にもなるよ」
❄️「意外と難しいね」
🌼「まぁでも慣れたら結構行ける」
🦔「そうだね」
有兎家がいればその場は一気に騒がしくなる。さすがに家じゃないので大乱闘は起きないが、多方面で口喧嘩は勃発していた。
多少の事件はあったものの、無事文化祭は一旦幕を閉じた。高校生組は片付けと後夜祭が控えていることもあり、1度自分達の持ち場へ戻って行った。
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