テラーノベル
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――樹里の家。
広くはない。
でも、どこか落ち着く空間。
愛空はソファに座って、ぼーっとしている。
樹里「とりあえず、これ飲みな」(温かい飲み物渡す)
愛空「……ありがと」
樹里「砂糖入れてる」
愛空「……えらい」(小さく笑う)
樹里「でしょ笑」
――少しだけ、いつもの空気。
でも長くは続かない。
樹里「……何があったか、聞いていい?」
愛空「……告白した」
樹里「……うん」
愛空「振られた」
樹里「……うん」
愛空「終わり」
樹里「……」
愛空「……なのにさ」
愛空「全然終わってない」
樹里「うん」
愛空「なんかもうさ」
愛空「帰りたくない」
――ぽつり。
本音。
樹里「……そっか」
愛空「あそこにいたらさ」
愛空「普通にいるじゃん、高良」
愛空「普通に話しかけてくるじゃん」
愛空「……無理なんだよ」
樹里「……」
愛空「だから逃げた」
樹里「うん」
愛空「……最低でしょ」
樹里「全然」
愛空「最低だよ」
樹里「違うって」
――樹里は、少しだけ近づく。
樹里「ちゃんと自分守っただけ」
愛空「……」
樹里「それ、大事なことだよ」
――その言葉に。
少しだけ、息が楽になる。
愛空「……ねえ」
樹里「なに」
愛空「ここ、いていい?」
樹里「……好きなだけいな」
愛空「……ありがと」
――その瞬間。
“逃げ場”ができてしまった。
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