テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
3. 崩壊していく日々
アンチの言葉は、前なら気にならなかった。
「いらないリーダー」
「いる意味ある?」
「やめろ」
以前なら「また言ってる」って笑ってた。
でも今は違う。
それは俺自身の心の声だった。
個人配信をしようとPCの前に座る。
「配信開始」を押そうとして――指が止まる。
画面に映る自分の顔が、あまりに醜く見えた。
笑顔なんて作れるはずがない。
声を出した瞬間に、涙が出そうで。
食事もろくにできない。
机の上には、食べかけのパン、腐った弁当。
痩せ細った手足は、もう自分のものじゃないみたいだった。
鏡に映る俺は、リーダーでも何でもなかった。
……ただの、壊れた人間。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!