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初めてだぁぁぁぁぁ
地雷さんは、さいならー
深夜の配信。
モニターの光に照らされたおんりーは、クールな表情でゲームを進めていた。
視聴者に向かって落ち着いた声で解説し、コメント欄も冷静に拾っていく。
──が。
背後のドアが静かに開いたことには、気づいていない。
めんが忍び足で配信部屋に入ってくる。
(ふふ、やっぱ集中してるな。)
おんりーの後ろ姿を見つけためんは、にやりと笑う。
おんりーの視界に映らない所からそっと近づき、突然おんりーの肩をつついた。
「っ!?!?」
思わずマイクが拾うほどの声を上げるおんりー。
コメント欄が一気にざわついた。
《今の悲鳴かわいすぎw》
《おんりー動揺してるw》
《幽霊!?》
「な、なんでもない!幽霊じゃない!!」
慌てて取り繕おうとするおんりー。
しかし背後では、めんが肩を震わせて笑いを堪えている。
さらに追い打ちをかけるように、めんは耳元に顔を寄せ、囁いた。
「ビビりすぎ。……配信中でも、俺には弱いんだな?」
「っ……!!お、お前……っ、後で覚えとけよ……!」
必死に冷静を装いながらも、耳まで真っ赤なおんりー。
コメント欄は混乱した。
《誰かいる!?》
《え、今誰と喋ってるの!?》
《照れてるのおもろすぎw》
おんりーは苦し紛れに画面へ向き直る。
「ちょ、ちょっと!今のは……!隣の部屋のやつが……!」
めんはその背後で、おんりーの視界に映らない角度からニヤリと笑い、
おんりーの髪をわざとくしゃっと
撫でた。
「っ、やめろっ……!配信終わったら絶対許さないからな!」
だが、その震えた声は──
怒りよりも、甘えに近くて。
視聴者には絶対見せない、おんりーの“弱さ”。
それを暴くのは、めんだけの特権だった。