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第六話「嫌気が刺したから」.
ー注意ーー
前話参照の為割愛させていただきます。
苦手な方は予めご了承ください。
その日以来、rbrは部屋に籠るようになった。
リビングにも、食堂にも顔を出さず、食事はtnやzmが部屋まで運んでくる。
grからの通信も無視し、utが持ってくる新しいデバイスも頑なに拒否した。
rbrが部屋に閉じこもったことで、メンバーたちの過保護化は、狂ったように深まっていった。
knは、rbrの部屋の前に座り込み、一日中彼が出てくるのを待ち続けた。
夜になっても動かず、眠り込んでしまうこともあった。まるで番犬のようだ。
「rbr…出てきてくれや…俺ら、お前と話したいんや…」
zmは、部屋の通気口からrbrの様子を伺うようになった。
rbrが少しでも動くと、すぐに「rbr、何かあったんか!?大丈夫か!?」と声をかける。
その声は、もはや心配というより、焦燥と狂気じみた執着を感じさせた。
tnは、rbrの部屋の鍵を医療室の鍵と交換し、彼が勝手に外に出られないようにした。
食事の量もカロリーも厳しく管理し、rbrが食べ残せば、どんなに懇願されても部屋から出させなかった。
「rbr、ちゃんと食え。これはrbr、お前の健康のためやで。わかっとるよな?」
shoは、rbrの部屋に新しい装飾品を次々と運び込んだ。
可愛らしいぬいぐるみ、色鮮やかなポスター、rbrが「綺麗だな」と呟いたことのある花。
部屋は、まるで子供部屋のように飾り付けられ、rbrは息苦しさを覚えた。
「rbr、この部屋、もっと明るい方がいいやろ?俺が選んだんやで、気に入ってくれると嬉しいな。」
utは、rbrの部屋の壁に、彼が嫌がっていた生体センサーを設置した。
rbrの呼吸、心拍、体温、あらゆるデータがリアルタイムで監視され、少しでも異常があれば警報が鳴り響く。
「rbrを守るためや。これがあれば、俺がいつでもrbrの異常に気づけるからな。」
utはそう言うが、rbrには監視の目にしか映らなかった。
shpとciは、rbrの部屋を訪れる際には、必ず手土産を持ってきた。
最新のゲーム、漫画、お菓子。
それにrbrが興味を示さないと、
shp)rbrさん、何か欲しいものはないですか?遠慮なく言ってくださいね。
ci)rbr、俺たち、rbrに楽しんでほしいんよ!これ、どう?
まるでrbrの機嫌を損ねてはいけないとでも言うように、焦った表情で尋ねてきた。
emは、rbrの部屋の窓から見える景色を、彼の好みに合わせてバーチャルで再現するシステムを開発した。
常に穏やかな森の景色や、美しい星空が映し出されるが、rbrにはそれが、自分を閉じ込めるための檻のように感じられた。
「rbrさん、外の景色が恋しいでしょう?これなら、いつでも好きな景色が見られますよ。」
そしてgr は、定期的にrbrの部屋を訪れるようになった。
「rbr、何か不満はないか?何でも言ってくれ。お前の望みは叶えてやる。」
彼は決してrbrに無理を強いることはなく、ただただ彼が安穏と過ごすことを願っているようだった。
rbrの心は、限界を迎えていた。
彼らの愛情は、もはやrbrを窒息させるほどの重圧となっていた。
rbrはただ、
自由が欲しかった。
対等な関係に戻りたかった。
かつてのように、皆と笑い、議論し、時には衝突しながらも、共に高め合っていける関係に__
「このままでは、俺は俺じゃなくなる…、!」
ある夜、rbrは決心した。
このままでは、自分は壊れてしまう。
だから、
「ここから逃げよう」と__
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コメント
3件
まじで楽しみです 無理しないでください ずっと応援しています
1400いかした