テラーノベル
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会議が始まって数分______。
いつも通りのはずの会議は
なぜか少し楽しい雰囲気になっていた
だが、少し異変を感じていた国がいた。
それがドイツ。
🇩🇪 (…?なんだろう…頭に微妙な痛みを感じる)
モスキート音のような音が頭の中で消えやしない
単なる耳鳴りではない。違う所から聴こえる
それからすぐだった。
ドゴォォォォォン‼︎‼︎‼︎
あまりに近い場所に落ちた雷(いかずち)は
辺り近辺の人々を驚かせ、そして怖がらせた。
つい数秒前まで落ち着いていた空気は
瞬時に荒れ出し、アスファルトにはとてつもない
轟音と密度の高い雨音が響き渡る。
🇺🇸 なんだなんだッ?!このすごい音は?!
🇬🇧 今までに無いほどの豪雨……!!
いつもいたって冷静沈着なイギリスでも
これほどの事態となると焦りが募る様だ。
国達がてんやわんやしている間
何かに気がついた日本がふと横を見る
その瞬間、日本の顔は青褪める
🇩🇪 ッ……ぅ……
ドイツは凄く冷や汗をかいていた。
顔色は真っ青で、何かに魘されてるようだった。
🇯🇵 ドイツさんッ?!大丈夫ですか?!!!
日本の慌てように皆も気がついたようだ。
🇮🇹 ドイツ?!みッ水いるんね?!
🇷🇺 …ウォッカ……
🇫🇷 どッどうしよう?!
🇯🇵 (偏頭痛…?にしては体調が悪そう…)
数分前____
突然の雷雨に驚きが隠せないドイツ。
その驚きも、次には恐怖に変わる。
ザーーーーーッ…
🇩🇪 うッ……
(なんだ…?砂嵐のような音が響く…)
ドイツの頭の中にノイズが走る
頭痛とはまた異なる痛み?の様な感覚がある
ザーーーーーッザザーーーッ……
…て………か…
🇩🇪 (誰だ?誰かの声が聞こえる…)
聴き覚えのある声…のような気がする
…おま……は……
ザザーーーッ‼︎‼︎
🇩🇪 う″ぐッ……?!
ノイズは無慈悲にも
ドイツの脳内に追い討ちをかけていく
目を開ける気力もついには無くなり、
恐怖と不安に煽られながら目を閉じた。
次に目を恐る恐る開いた時、ドイツの視界には
あの会議室はなかった。
なんにもない、様々な色が混ざった異空間に
ドイツはぽつんと立っていた。
🇩🇪 (ここは…どこだ…?!)
ついに疲労で幻覚でも見ているのだろうか。
そんな疑問を胸に、周りを見渡してみる。
すると正面に何やら人影が見える
目を凝らして見てみると…
そこにいたのはドイツ自分自身だった。
🇩🇪 えッ……おッ俺…?
困惑するドイツをよそに、
もう1人のドイツは口を開き始めた。
🇩🇪? すまんすまん、吃驚したか?笑
揶揄うように笑う其奴は
姿形はドイツと瓜二つだが、どこか
ドイツとは違う。
ドイツ自身も、それをひしひしと感じていた
🇩🇪? お前は…
気になる所で行き詰まる其奴に
ドイツはモヤモヤしながら固唾を飲んでいた
🇩🇪? お前は……
先祖が短命だった理由を知っているか?
🇩🇪 ッ?!……
ザーーーーーッ…ザザーーーッ……
🇩🇪 うぐッ…
🇩🇪? お前の仲間達は…
本当に過去のドイツ家を許したのか?
ザザーーーッ‼︎
🇩🇪 やめろッ…!!!皆はッ…
🇩🇪? 特に日本は…あまり自分の意見を
出さないじゃないか?
あまりにも無慈悲で酷な質問…いや
尋問に
誰よりも真面目で繊細なドイツの
澄んでいた瞳は灯りが消えかけていた
🇩🇪 違うッ…違うんだッ……!!!!
ドイツは必死にもう1人の自分に抗った
彼奴が言っている事は本当か嘘か分からない
でも、心の奥底には
『本当かも』という気持ちが静かに広がって行く
水溜まりに落ちた 水滴のように。
コメント
1件
ドイツ君大丈夫かあああああああああああドイツ君真実を、しりそうですねぇー