テラーノベル
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……ん
…さん
ドイツさんッ!!!
🇩🇪 ハッ…?!
気が付けばドイツの視界に見えていたのは
少し年季の入った白い天井と……
🇯🇵 ドイツさん大丈夫ですか…?!
魘されてるように見えたんですけど…
額に汗をかいている
どこか悲しげな表情の日本の姿があった。
🇩🇪 あぁ……少しな……
ドイツが意識した時には、あのノイズも
モスキート音も聴こえなくなっていた。
ドイツが無事で安堵した日本をよそに、
ドイツ自身は考え込んでいた。
🇩🇪 (あの空間は結局なんだ…?夢なのか?)
さっきまでドイツが見ていた、存在していた
あの空間はなんだったのだろうか。
「何もない空間」としか表せない所。
ドイツが単に見ていた夢だったのか?
疲労による幻覚、幻聴か?
答えは″アイツ″にしか分からない。
考えているだけで目眩がしてきた。
🇩🇪 ぅ…(フラッ
🇯🇵 ドイツさん大丈夫ですか…?
もう少し休んでくださいね
🇩🇪 あぁ…そうさせてもらう
今は何も考えず休みたい。
どうしても忘れられないあの記憶。
フラッシュバックしそうなのを避けながら
ドイツの眠りは深淵に落ちた。
ドイツが眠って数分後___
🇯🇵 なぜあんなに魘されていたのでしょうか…
ドイツが意識を失い倒れた時
ちょうど会社の付近に雷が落ちた
それはドイツの危機を示したのか
はたまた偶然か
🇯🇵 悪夢…かまたは…病だったり……?
突然の雷雨、ドイツの原因不明の体調不良…
すべて要因は不明。
謎が重なりに重なる事はほぼなかった
長年の経験の中でもごく稀だ。
あの時、
ドイツが倒れたことに気が付いた国達は
すぐさまドイツを仮眠室に運び込み、
額の汗を拭きとりながら寝かせていた。
ドイツが見た、見てしまった景色は、当然他の国達には分からないし、想像もつかないだろう
なんらかの病、または疲労の影響だと皆が思っていたはずだ。
その中でも
日本はずっとドイツのそばにいて
尚且つドイツから離れなかった。
まるで、何かを解っているように。
理由は単純明快。日本にとってドイツは
かけがけのない人であり、恩人なのだ。
恩人の事はずっと見ていたから。
日本に何があったのかは…いつか自ら語るだろう
午後七時過ぎ____
すっかり日も落ちて
真冬ならではの夜がやってきた
家々には灯りが燈り
辺り一面には眩しい程の光が見える
いかにも都会らしい景色だ
仮眠室にはまだ眠っているドイツと、
静かに雨上がりの窓の外を眺める日本の姿。
ポツポツと垂れてくる雨水は、日本にとって時間の経過を感じさせた。
雨の影響で湿気っている部屋は
エアコンと言う文明の利器のお陰で
暖かみのある部屋にもなっていた。
つい数時間前まで
雪に勝るくらい青白かったドイツの顔は
すっかり元に戻っている。
どっと溜まった疲労の影響か、またはドイツの身の安全に安堵したのか、
窓に反射している日本の姿は
既に眠りに落ちていた。
??? チッ…後もう少しだってのに……
コメント
1件
最後の人誰だろ〜日本くんめっちゃドイツくんのこと心配してましたねー