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記録物語-R.s.༗《レェズ》メリーさんの執事《偽王の幻夢境編》の続きでございます…では、続きをご覧下さい。作者より
カルテット「うるさいな!……」
……少しの沈黙の後、
カルテット「まぁいい、どうせ放置したって変わらないさ……」
……そう言い、村の方へと歩いて行く…途中で勝手に湧いて来るグール(食屍鬼)を殴り退かしながらも……
……取り残された、シスターと子ども達はただ震え怯える……
食屍鬼「ウォォォ」
……グール(食屍鬼)の群れが迫り来る、悲鳴はより一段と増して行く…
メイザー「・・・」
……黒く薄く…何か囁く声が聞こえる…それは走馬灯なのだろう…
…アズラト「行き過ぎて戻る事に抵抗を覚えてしまう人間って多いのよね…今丁度その立場に立ってる事はわかる?」…
初めてアズラトと会った記憶が出てくる
メイザー「貴様の見透かした様な目に、俺はどう映っている?常に先に怯えて進む弱者とでも思うか?」鋭い目つきで睨みつけて問いかける…
アズラト「うん!そう思うよ」
メイザー「キサマ…」
アズラト「追って追われる、そんな関係の競い合う友が隣に常に居た。その友を殺した強敵が居た。不足した部分を埋める為に、君は2人に成ろうと自ら背後へと追う様になった……」
アズラト「尊敬する人や憧れの人など、所詮は思い描く理想の目標基準に過ぎない!さぁ…君は何者になりたい?」…
……不気味にも魅力される笑みを見せる、
メイザー「友の目指す己の善だけでは足りぬ、強くなる為にはクズ共の敵にも悪になろう……得る為には絶対な力がいる…」
メイザー「皇帝、相手が神であろうと全てを支配し世界統べる程の」
アズラト「アッハ、まだ成長に未熟だけど…君も結果を見せてくれるはずだ!……この私!怠謹の魂王、アンラ≠マズダー!善悪の協定者が貴方を勧誘させる」…
メイザー「勧誘か…拒否権はあるか」
アズラト「あるよ、それと…受け入れたら絶対的な契約は交わさせるだろう」
……アズラトは左手を差し出す、その手に強く握る様にメイザーは手を掴む…
『さぁ、落ちるまで堕ちよう…』
『落ちた先に行き止まること無ければ反対側(アビス)が歓迎してくれる!』
……僅かに見える、奴は微笑んでいる……
……世界に貼られた魂への結界のせいか、何かに引っ張られる感覚にメイザーは縛られて目覚め起きる……
メイザー「禁海[バンマーレ]!」以前と違いまるで赤潮が満ちたかの様な渦が周囲のグール(食屍鬼)を一掃する…
シスター「……英雄の…」…
メイザー「善悪を穿つ底知れぬ深淵」…
……剣を構えると、一切の透明度が無い水域が剣にまとい、メイザーは村の方向に突きを出す。…すると、森の木々を粉々に消し炭にしながら…
カルテット「何だこの音…はぁ?!」
その攻撃が遠くにいるカルテットに命中し巻き込む……
そのまま村の上空まで押し上げられボロボロになって落ちる…
べヘル「何だ、今の出力は……」
アズラト「…ッハハハハ!…おい!見ているか?また、お前の正義を否定する奴を増やしてやったぞ!最高だ!」
……阿修魔仏童と戦いながら、アズラトは嬉しそうに笑い叫んだ……
メイザー「全く受け入れ難い契約だ……魂を売る行為は…」…自身の空いた穴を見てそう時間は無いと感じ村へと急ぐ……
……場面は変わり……
村では…Tsアレフとアズラトの戦う姿を見ている村人達は、不思議とのめり込み願っていた……
その姿は救いを差し伸べる神だと…
……彼らなら、渡して良いと…
牧師「これを…」
村人達「これを……」
……奥にしまっていた箱を取り出し、外に持ち出される…
牧師「名を知らぬ差し伸べる者よ!我らを、お救いください!」…
……箱を上空に向けるとガタガタと動く。
阿修魔仏童『ォォオ!」牧師の持つ箱に気付き意識が箱に向く…
アズラト「!…アレは、やっと見つけた…見つけたぞ!クソ野郎!……ッチ、」急いで村人達の方へ向かう。
べヘル「皆さん離れて!牧師様は何をやっているのですか!」
村人達「ぅ……」目を瞑り下を向く者や、しゃがんで頭を抱える者など居る…
それでも牧師はそのまま立ち、
アズラト「来い!原初の遺杯!」箱に向かって手を差し伸べる…
……箱は開き、そこから光る物が飛び出してくる……それは、透き通るほどに美しい緑青い瞳の呪眼ノ金装飾品だった…
だが、それは他のものよりも違い、不気味にも動いて生きていた……
牧師「主が動いた…」
アズラト「お帰り!私の存在証明!」見事にキャッチし、緑青い瞳の呪眼ノ金装飾品を口の中に取り込む…
阿修魔仏童『ゴォォ!!!」
……怒りを露わにする阿修魔仏童の大きな手が勢いよく接近して来る…
ベヘル「今死難き名上よ!此処にて結末を!」能力により十字架に捧ぐ星6字板が背後に現れ動き出す……
ベヘル「っ……打て!」十字架に捧ぐ星6字板が早送りされ直ぐに0になり強力な光線が放たれる…
……技は命中するが、それでも阿修魔仏童の大きな手に穴が開くだけで、接近を遠ざける事はできなかった…
べヘル「ダメだ…このままじゃ」
潰された…かと思った瞬間…
突然、阿修魔仏童の片腕半身が吹き飛ばされ、倒れ落ちる…
アズラト「良い能力ね…さてと…」
アズラト(神化)「これが本来のアンラ≠マズダー!善悪の代行神だ」姿は禍々しく神々しく、混沌とした姿のアズラトが村人達を守った。…
阿修魔仏童『オオオ!!」肉体が再生し腕が増えまるで阿修羅の様な腕の状態になり暴れまわる…
アズラト(神化)「その魂、その存在、審判を押し付ける…善悪ノ競存」…
〈グチャ…〉
阿修魔仏童『オオオァァァ!!」次々と破裂し、押さえつけ止めようとするが…次々と引き裂かれ崩れ落ち弾ける…
最後の力で、アズラトを握り潰そうと腕を伸ばすが、虚しくも崩れ落ちる…そして、上空の穢れし意識の大きな核は亀裂が入り目を瞑り止まる……。
目の前には、朽ちた阿修魔仏童と、解放された魂達……
べヘル「美しくも酷[ムゴ]く慈悲に…」…アズラトを見てそう呟く。
アズラト(神化)「ちょっと……疲れたわ…これ……ハハハ」形は崩れ落ち、中から緑青い瞳の呪眼ノ金装飾品と、アズラトが飛び出てくる……
アズラト「無理か」疲れ切ったアズラトは床に倒れる……
牧師「神よ…」
……村人達は喜び、アズラトを気にかけて近づくが…緑青い瞳の呪眼ノ金装飾品がグニャっと目を向けて全員が驚き止まる…
村人「おい、誰か来るぞ」…
その方向に指をさす…そこには、
カルテット「その力…良い!そんな物が隠されていたのか!」完全には治らず、ボロボロになった部分は赤い結晶で補われ、あまりにも悍ましい姿になっていた…
牧師「それ以上は近づくな!…」
べヘル「止まれ!」
カルテット「それを貰って行く」剣を向けて脅す…
メイザー「それが、お前が言う欲している例の奴か?」
カルテット「……はぁ!何で生きてんだ!」
べヘル「メイザー!っ……おい、その怪我は…大丈夫なのか?」メイザーの変わり果てた姿を見て心配をする。
メイザー「コイツは俺のだ。さっさと、拾って逃げろ!死にたく無ければな!」
ベヘル「わかった…死ぬなよ」アズラトを背負い、緑青い瞳の呪眼ノ金装飾品を拾い上げて離れる…
……村人達はベヘルを非難できる所まで誘導し全員がその場から離れて行く。…
……牧師以外は…
牧師「貴方を知っている…例え時が経とおとも知っている、帝国の王子…インフェル・メイザー様」…
カルテット「このジジイ、お前は…」
メイザー「おい、死にたいのか」
牧師「死しても見届けたい…あの子が見せた、あの輝きを…もう一度」手に持っいるロザリオを力強く握り血が出る…
カルテット「あぁ…お前か!!アイツ(マグナス)を産み落とした奴は!!」赤い結晶を生成し結晶は牧師に向けて迫りよる…
……素早くメイザーはその攻撃を消し飛ばして牧師を守る…
メイザー「……お前がマグナス・キルデルクの親、いや…召喚者だったか」…
カルテット「邪魔をするな!死に損ないがぁぁぁぁ!」剣をメイザーに向けて切り込みかけるが…
……一点の曇りもなくメイザーは、剣を下から上に振り上げ、カルテットの持つ剣と一緒に、上空へと飛ばし2人の手元から剣は、お互いに離れる。
カルテット「残念だなぁ」赤い結晶で剣を作り上げる……
メイザー「あぁ、残念だ」
……メイザーの手元に禍々しく廻る水の剣が形作られていた…
メイザー「フルンティング!」水の剣を突き刺す様に押し出す、
カルテット「クリスタルブラッドハー!」奴も赤剣を突き出す。
……お互いの剣が衝突し合う、メイザーの剣によりカルテットの結晶は削れる散り飛ぶも次々と新たな結晶が生成され少し…少しずつも押し寄せる…
カルテット「終わりだ!負け犬!」勢いを増して攻めにかかる…
メイザー「所詮、お前も脇役だ…」水の剣を急に解除し高く飛び上がる…
飛んだ先には2つの剣が落下していた。…
メイザー「この剣…勇武の舞を見せるのはこの度が始めにあらず……」2つの剣を掴み持ち元々使っていた友の剣を見る…
メイザー「ふっ…お前は俺の物だ」
カルテット「テメェ!」メイザーに向けてまた赤剣を繰り出す…
メイザー「…深き死ノ氷麗[ブライニルヘイダール]……」…
凍てつく様な感覚が瞬間的にカルテットを芯の底から…
〈……パチ…〉…ヒビ割れた音…
カルテット「クソが…」…
肉体は砕け散り、カルテットはメイザーに止めを刺され倒される。
メイザー「……困った…」…
……前屈みになり倒れそうになる、
??「わざわざ、こんな事をするなんて凄い意識だ……でも、死を知るだけでよかったのに無茶をして…」
……メイザーを支える温かな手、
触れた手先からメイザーの体に生命の溢れる何かが溢れ流れてくる…すると、大きな傷は治り塞がる…
メイザー「お前は…」
??「急に動かない方がいい、治りかけは病弱でよくないから…」
Tsアレフ「……不知川[シラヌガワ]さん」走って、後追いやってくる…
不知川「申し遅れた。私は不知川[シラヌガワ]蘭方[フジバカママサ]と言う…摩訶不思議探偵団、主に医療担当者です」美男は、笑顔を見せて優しくメイザーから手を離しメイザーに握手をする…
不知川「私以外に偶々1人連れがいるんだけど、何処か行っちゃってね」…
…多分、事件を解決してるはずさ……
……場面は変わり……
――――――――――〈ぽちゃん〉…
凛太郎「村雨丸……あの程度の術この身もまだ耐えますとも…」足から血が垂れる
……凛太郎は木の上からショゴスを見下ろす、ショゴスの姿はより悍ましく人間の部分や動物の部分がツギハギの様に混ざっていて不気味な光景だった。…
……木の上に居る凛太郎にガクッとショゴスは目線を集中し、3つの口で別々に理解できない言語で何やら呪文を唱えている…
凛太郎「また来る…」木から木へと移り距離を取ろうと移動するが…
ショゴス〈トマレ〉
凛太郎「ぐっ…」肉体が硬して動けなくなり木から落ちてしまう…
ショゴス〈ツラヌク〉
……ショゴスから放たれる魔法が凛太郎の足に当たる…
ショゴス〈トケル〉
凛太郎「……ッ…グァァァ!!」右腕がグツグツと焼ける様に火傷する痛みが襲い少しずつ溶けていく…
凛太郎「これしき…」溶ける右腕に村雨丸を刺し村雨丸から溢れる水で痛みを和らげ呪いを押さえつけた…
凛太郎「……」起き上がりするも、走る事は思う様に行かずゆっくりと刀を構える…
ショゴス〈深淵ノ息〉ニヤリと青紫の口から冷たい冷気と滴る水が溢れ出ている…
……直感的にも凛太郎はこれは避けるべきだとわかっていても素早く動けない自身の足では立ち向かうしないと悟る……
凛太郎「無念だ…」…
そう思っていた矢先、
〈ドン〉と太鼓の音が鳴り響く…
音のする方に凛太郎とショゴスは目線をその方向に向ける…
そこには、犬…猫…狸…狐…鴉…五人囃子[ゴニンバヤシ]の様に並ぶカラクリが2列に並んで置かれていた…
凛太郎「走馬灯か……」
カラクリ動物〈ヨォォォォ〉〈カン〉〈カララン…カララン…カララ…カララ…カララン…トトトン…トトトン…トトトドン〉突然と和楽器で演奏しだす…
そして2列の間に兜武者が現れる…よく見るとこれもカラクリだった…
カラクリ動物〈ヨォォォォ!ハッ!〉
カラクリの兜武者は、急に目が煌めき光り足と背中の鎧からジェット部が出現し、一線の閃光の如くショゴスを真っ二つに切り分ける…
〈カン〉森中に響く…
……鳴り響く音楽と共にカラクリ動物はビームを放ち、カラクリ兜武者は一瞬の休みも無くショゴスを切って切り、斬り刻む。
ショゴス〈ギァァァァ〉
??「傀儡師は、人形に魂を与え生きた舞を与える。それが、客に送る…私と人形の共演……今宵の話…退魔物語は、」…
……削ぎ落とされたショゴスの肉片はカラクリ動物達により灰にされ、巨大な図体はいつしか本体のみがエグれ出てくる…
カラクリ兜武者〈岩斬八偶[ガンザンハチグウ]〉
〈カッカン〉
……止めの一撃を与えショゴスは消える。
カラクリ兜武者は刀を納刀し、威風堂々とした立たずまいし動かなくなる…
??「これにて、終了いたす。…」
凛太郎「傀儡子…」…
??「パペッティアと人形師とも言われる。…足を貸してあげよう、僕の仲間に君を治せる医師がいる」そう言い別の先程の動物と兜武者とは違うカラクリ(傀儡)が凛太郎を乗せ、村雨丸を拾い刀を鞘に納め、凛太郎の所にしっかり固定する…
凛太郎「名は何と…」
伊永巳「伊永巳[イナガミ]久蔵[キュウゾウ]、摩訶不思議探偵団の…命ノ傀儡師」
……そうして、伊永巳と凛太郎は森を抜けて街の方へ消えていく…
続く→