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番外編15 『みんなでかくれんぼ!?』後編
前回のあらすじ
現在見つかってトレーニングをしているのは
アモン、テディ、ミヤジ、ナック、ラムリ。
かくれんぼは後半戦へ。
『主様ァ〜♪』
『この声は…。』
『ルカスさんです!あるじ様、茂みに隠れましょう!』
『う、うん!』
『どこにいるんですか〜?』
『(;゚д゚) ゴクリ…』
『見つけちゃいますよ〜。』
『主様…。怖いです…っ。』
『大丈夫だよ、ムーちゃん。』
ガサッ
『しまった…っ。』
『ん?今の音は――。』
グイッ!
『えっ!?』
『主様、少し失礼しますね。』
『ラ、ラト!?』
木の上から顔を出したのはラト。
私をお姫様抱っこして森を駆け抜ける。
『流石ラト君は速いなぁ…。』
(若手の執事はハウレスくんに任せて…私はハナマル君たちを捕まえに行こうかな♪)
『フフ、ここまでくれば大丈夫です。』
『ありがとう、ラト…』
『助かりました!』
『フフ、いいんですよ。一緒に逃げ切りましょうね。』
『でもラト、いいの?トレーニングしなくて…もしかしたら模擬戦できるかもしれないのに。』
『えぇ。ですが主様とかくれんぼを楽しみたいのです。せっかくの機会なんですから。』
『ラト……。うん、分かった。一緒に逃げよっか。』
『はい。』
一方その頃――。
ダダダダ……ッッ!!
『ハナマルさん待ちなさい!』
『なんで俺がユーハンちゃんに追いかけられてんの!?』
『貴方を勝たせる訳にはいきません!貴方が勝ったら主様に何をするか…っ。』
『信用無さすぎじゃね!?』
『あ、2人とも見つけたよ。ユーハン君も一緒だなんて、探す手間が省けたよ。』
『ルカスさん、ハナマルさんならここに。彼を差し出す代わりに今だけは私を見逃して下さい。』
『俺の扱い酷くね……。』
『ふふ、分かった。じゃあ今だけだよ。』
ハナマル容赦なく捕獲。
可哀想とも言う。
『はぁ、はぁ…っ。』
『ボスキ、大丈夫?』
『あぁ、流石にキツイな。』
『アモンは捕まったみたいだね。』
『あぁ。あと残ってんのも少ない筈だ。』
『主様にあのノートを見られる訳にはいかないね…。』
『それって遠回しに俺に喧嘩売ってんのか?主様のご褒美が欲しいってことだよな? 』
『い、いや、俺は別に……。』
『隠さなくていいぞフェネス。誰もが思ってる事だからな。』
一方トレーニング組――。
『もう、無理っす……。』
『アモン君もう少し頑張ろ?』
『もう負けなんすからトレーニング嫌っすよ〜!主様に頭なでなでしてもらわないと割に合わないっすよー!』
『そうだよね!!主様優しいから頼んだらしてくれるかな?』
『邪な考えはよしなさいラムリ。私達は執事ですよ。』
『ナックには聞いてないんだけど?』
『まぁまぁ2人とも落ち着いて。トレーニングも立派な執事の仕事だと思うよ。』
『ミヤジ先生は真面目だねぇ。少しくらい肩の力抜きなよ〜。』
『ハナマルさん、喋ってる余裕があるなら重りをもうひとつつけましょうか。』
『はーいちゃんとしまーす。』
『残ってるのはベリアンさん、ロノ、バスティン、ボスキ、フェネス、フルーレ、ラト、ユーハン、ベレンさん、シロ、主様、ムーか。流石に2人だと全員捕まえるのも限界だな…。あ、そうだ。』
『ん?誰も追ってこないぞ?』
『ロノ、油断するな。』
『あれ?ねぇ、ボスキ、あれってアモンじゃない?』
『あぁ、なんであいつ捕まったのに…。』
『…ふふ、そういうことですか。』
『どうしたの?ラト。』
『ラトさん?』
『追加ルールだ、今まで掴まった人を鬼として放り込む、武器の使用も許可だ!そして、鬼と模擬戦をして勝ったものがこのかくれんぼの勝者だ!』
『そんなのありなのっ!?』
(確実に俺が不利だ…他のみんなはみんな強いし…っ。)
『でも、負けたくない…っ!』
俺は武器を構える。
『なるほど、そう来ましたか。あるじ様を今匿ってるのは他の執事の方…つまり私は主様を守れば勝ちということですね。負けられません。』
ジャキッ
『ここで怯んでは男が廃ります。』
『だって、シロ。』
『はぁ、中々面白いことを考えるな。ここの執事は。いいだろう。模擬戦をして勝ったものがあやつからの褒美を貰えると言うことだな。』
『やる気満々だね。』
『褒美があるなら話は別だ。』
『主様。任せて下さい。主様は必ずお守りしますから。』
『ラト……。』
『とにかくここを離れましょう。走れますか?』
『う、うん。』
私はムーを抱っこしてラトの手を掴む。
と、その時――。
ダッダッダ……ッ!!
『!!』
ガキンッ!!
『ハウレスさん…っ!最初に来てくれたんですね。』
『あぁ。悪いが時間を使ってる暇は無い。俺はこの後も他の執事を倒さないといけないからな。』
『フフ、その本気の顔堪りませんね…っ。ゾクゾクします……っ!』
『ラ、ラト…!』
『主様ここは私に任せて下さい。主様まで捕まってしまいますから。』
『っ、でも…。』
『フフ、大丈夫です。ほら、早く。』
『ラト…っ。分かった、ごめんね…!』
私はムーを抱えて森の中を走る。
『はぁ、はぁ…っ!』
『主様大丈夫ですか?』
『少し疲れた…。暫く走れないかも…。』
と、その時――。
コツコツ……。
『おっと、ここに可愛いお花が咲いてるっすね〜。』
『!!』
『アモン…っ!』
『主様、見つけたっすよ。大人しく捕まってくれるっすよね?』
『っ…。』
(後ろはラトがハウレスを足止めしてくれてる…っ。戻れない…。それならここで…。)
ガバッ!
『っ!!』
『主様、探したぞ。』
『ぼ、ボスキ!?』
『えぇ!?ボスキさんが来るなんて聞いてないっすよー!』
ボスキは私をかつぎあげる。
『お前が相手なら主様を守りながらでも務まる。かかってこい、アモン。』
『く…っ!』
『それはどうだ、ボスキ?』
『…チッ、この声――。』
『ハウレスさん!』
『ラトはどうした。』
『危ないところだったがな、俺の勝ちだ。』
『ハウレスも相手となるとめんどくせぇな…。』
『はぁ、はぁ、ボスキ…!』
『フェネス…っ!』
『ごめんねお待たせ…っ。他の執事の相手してたら遅れちゃって。』
数分前――。
『はぁはぁ、流石フェネスさん…っ。敵いませんね…。』
『ごめんね、ナック。主様のご褒美は譲れない。それに…あのノートを見られるのは流石に恥ずかしいし…。』
『メガネ君には流石に勝てないよ…っ。』
ラムリVSナックVSフェネスの戦いは
フェネスの完全勝利。
ラムリとナックは完全敗北となった。
一方他の執事は――。
ルカスVSミヤジ
『本気の顔だね。ミヤジ。』
『お前に負けるのだけは癪だ。2回もいい顔させてたまるか。』
『ふふ、私も主様のご褒美は譲れないよ♪』
テディVSユーハンVSハナマル
『さっきのお返しをしに来た。ユーハンちゃん。』
『っ…。』
(模擬戦でハナマルさんに勝てたことはありませんが、仕方ありませんね…。)
『すみません、ユーハンさん。今はハナマルさんの味方をしますね。』
『…分かりました。負けませんよ。』
『ナックとラムリを倒したのはフェネスだったか。いいだろう。アモン、お前はボスキの相手をしろ。俺はフェネスの相手をする。 』
『うぇ〜勝てる気しないっす〜。』
『ふっ。勝つ気で来い。アモン。』
『手加減しないからな。フェネス。』
『君との勝負で手加減したことは1度もないよ。』
『主様、厶ーを連れて右へ走れ。ロノとバスティンがいるはずだ。必ず勝つからご褒美くれよ?』
『っ…。わかった…っ。ありがとう!』
私は厶ーを連れて2人の元へ向かう。
バタバタバタ…ッ!
一方その頃。
『何この牢屋〜!』
『仕方ないでしょう。私達は模擬戦で負けてしまいましたし、後のことは他の執事に任せましょう。』
『はぁ、あと少しでハウレスさんに勝てたんですけどね…。』
ザッザ…っ。
『あれ?2人とも早いね、もしかしてメガネくんにやられた?』
『『っ…。ルカスさんだ。\です。』』
『はぁ、はぁ、あれ……っ?ここにロノとバスティンがいるって……っ。』
『ロノ君とバスティン君なら私が倒しました。』
『!!』
(この声は…っ。)
後ろから声がして振り返る。
『ルカス、どうして…っ。』
『ミヤジには苦戦しました。でもこのとおり私が勝ちました。そして、ロノくんとバスティン君にもね。』
『はぁ、はぁ…っ!』
『く、くそ…っ。』
『2人とも強かったけどここまでだね。』
『く……っ。主様…済まない…っ。』
『2人相手に勝ったってこと…?』
『ふふ、こう見えて年長者ですからね。若手の執事に負けるほどやわではありませんから。』
『っ……。』
※作者は今気付いた。これ、ただのかくれんぼじゃなくデスゲームになってない?w
『さぁ、主様。今のうちに私にタッチされた方が楽ですよ。』
『っ…やだよ。みんなが私の事守ってくれて…繋いでくれたものなの。だから…負けるわけにはいかないの。』
『健気ですね…。でももう無理だと思いますよ。』
『え…っ?』
『っ……私の、負け、です…。』
『惜しかったな、ユーハン。』
『く…っ。悔しい…っ。』
『ごめんね、フルーレ君。負ける訳にはいかなかった。』
『そんな、ユーハンもフルーレも…。』
『そろそろ2階組の執事も決着が着く頃ですよ。』
『…っ。』
『はぁ、はぁ……っ。』
『お前の負けだ……っ。ハウレス。』
『く……っ。』
『俺が……っ。フェネスさんに勝った…っ?』
『まさかあそこで鞭を振るわれるとはね…。流石に俺も無理だった。』
ボスキはハウレスの喉元に剣先を当てていて、
アモンはフェネスの腕にムチを当て、痺れさせた。
『俺の負けだ。ボスキ。』
『俺の負けだよ、アモン。』
『主様は俺が守るから心配すんな、フェネス。』
『必ず捕まえるっすよ。主様のこと。』
『俺がいるの忘れてるぞ、アモン。』
『はぁ、もうクタクタっすよ〜。』
2人して地面に倒れ込む。
『はぁ〜流石に疲れたな……。』
『俺もっす……。』
((主様のことは他の執事に任せるか…。\任せるっすか…。)
『ここであなたを捕まえれば私がご褒美を貰えます。さ、主様。』
ルカスはゆっくり私に忍び寄る。
『『主様!』』
『!!』
ルカスと私の間に割って入る。2人が。
『ベリアン、ベレン…!!』
『もう大丈夫、俺が守るから。』
『主様は牢屋へ向かってください、他の執事を解放すれば勝ちです!』
※もうなんでもありやないか。まぁ番外編はネタに走るからね私は。(´>∀<`)ゝてへ。
『分かった!2人ともお願いね!』
私は急いで牢屋へ向かう。
ザッザッザッ……!!
『牢屋の見張りなんてつまんねー。』
『あれ?誰か走ってくるっすよ?』
『主様だ!!』
『みんなすぐに出してあげるからね!』
『おっと、主様。俺とテディちゃんが見張りだぜ?さすがのあるじ様でも容赦なく――。』
ガキンッ!!
『っ、シロ、お前いつの間に……っ!』
『お前は鍵を開けろ、早く!』
『っ、ここまで来て負けるわけには…!』
俺は剣を抜く。
『させませーん!』
『もがっ!』
テディさんの顔に張り付いた。
『ム、ムー君!?』
そして、牢屋の鍵に手を伸ばし――。
『結果だけ言うと――主様の勝利です!』
『やったぁー!』
『でもこれもうご褒美とか関係なくないんすか?もうルールもめちゃくちゃっすし。』
『仕方ねぇよ。この作者がネタに走るんだからよ。』
『誰に言ってるんすか?』
『ふふ、みんな平等にご褒美あげるよ。ほら、こっちおいで。』
私はみんなを引き寄せて、順番に頭を撫でた。
( >ω<)ヾ(・ω・^ヾ)ワシャワシャ( >ω<)ヾ(・ω・^ヾ)ワシャワシャ( >ω<)ヾ(・ω・^ヾ)ワシャワシャ( >ω<)ヾ(・ω・^ヾ)ワシャワシャ
『みんな楽しかったよ♡ありがとうね。』
『主様……。』
みんな平等にご褒美をくれるなんてなんて優しい方――と、思っていたのも束の間――。
その日の夜。食堂では。
『はーい、次の方〜!』
『嫌ですー!なんで俺からなんですかー!』
『年功序列だ!諦めろフルーレ!』
フルーレはドアにしがみつく。
『みんな平等って言ったでしょ?ノート見せてね?ムーは執事を呼ぶ係ね。』
『はい!』
『主様酷いですー!』
この夢小説の続きはAfter storyでね♡
(久しぶりの投稿なのでネタに走りました。)
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