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恋人以上、恋人未満
同棲生活、14日目。
「好き」という言葉を交わした夜から、2日が経った。
けれど――
「おはよう。」
「……おはよう。」
「……今日の朝ごはん、トーストと、スクランブルエッグ。」
「うん……ありがとう。」
気まずくはない。
でも、やけにお互いの目を見ない。距離も詰めない。
それが逆に、不自然だった。
「……おかしくない?」
「なにが?」
「“好き”って言ったのにさ、今までよりぎこちなくなってない?」
おらふくんのその言葉に、おんりーはすこしだけ口ごもる。
「……あの夜、ちょっと夢みたいだったから。なんか、まだ怖くて。」
「怖い?」
「うん……勘違いだったらって思うと。ほんとに、俺のこと好きなのかなって。」
その言葉に、おらふくんはそっと眉をひそめた。
そして小さく呟く。
「……ちゃんと言ったじゃん、好きって。」
「……うん、聞いた。でも、たとえば……その、付き合おう、とは……まだ言ってない。」
言葉が静かに、でも確かに落ちる。
お互い、分かってる。気持ちはちゃんと同じ方向を向いている。
なのに、あと一歩が、なぜか出ない。
夜、2人はいつものベッドに並んで横になる。
クッションの仕切りは、もう置かれていない。
でも、触れそうで触れない距離。
手を伸ばせば届くのに、伸ばせない。
その空気が、じれったくて仕方なかった。
「おんりー。」
「なに?」
「……明日、どっか行こうよ。2人で。配信も編集も、全部お休みにして。」
「え、急に?」
「うん。“デート”って、したことないし。」
おんりーが驚いたように顔を向けた。
「それって、つまり……」
「……俺たち、もう“恋人”でいいよね?」
その一言に、おんりーの表情が緩んだ。
「やっと言ったな、バカ。」
「言わせたのおんりーでしょ!」
布団の中、そっと手と手が触れ合う。
指先が重なって、離れなくなった。
恋人のようで、まだなれなかった関係が、ようやく動き出す。
もう少し、もう少しだけ。
その“あと一歩”を、ようやく踏み出す準備ができた。
いやぁ…やっぱりqnorしか勝たん…♡
次回もお楽しみに!
ではおつら!✌!