テラーノベル
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事務所の屋上。2026年の冬空には、歌詞の通り明るい星が瞬いている。
やまとは、呼び出された場所で待つゆうたの背中に声をかけた。
「ゆうた、こんな寒いとこで話って何? 次の動画の……」
「……やまと、もういいわ」
ゆうたの声は、夜の風よりも冷たかった。振り返ったその瞳には、いつもの信頼の色がない。
「俺ら、空にあるベテルギウスみたいに、いつか寿命が来るって思ってた。でも、俺の中ではもう、お前と一緒に輝く理由がなくなっちゃったんだよね」
「空にある何かを見つめて 僕らどこか似ていた」
「え……何言ってんの? ゆうた、疲れてるんだろ? 2026年はもっとデカいことやるって……」
「一人は嫌だって、お前はいつも言うけどさ。俺、もうお前の隣で笑うの、無理なんだわ。……絶交しよう。コムドットも、俺は抜ける」
ゆうたはそう言い捨てて、やまとの横を通り過ぎようとする。やまとは咄嗟に、ゆうたのパーカーの袖を掴んだ。
「何十回 何百回 ぶつかりあって」
「待てよ!! 嘘だろ!? ゆうた、俺が悪かったなら直すから! 何でもするから! ……お願い、俺を一人にしないで……!!」
やまとの瞳から大粒の涙が零れ落ちる。日本一のリーダーと言われる男が、雪の混じる床に膝をついて、ゆうたの足元に縋り付いた。
「っ……ゆうたがいない世界なんて、俺には暗闇と同じなんだよ……!! 頼むから、行かないで……!!」
やまとの慟哭が夜の屋上に響き渡る。そのあまりの絶望っぷりに、隠れていたひゅうが、ゆうま、あっちゃんが慌てて飛び出してきた。
「僕ら ずっと 探していた」
ひゅうが:「やまと! ストップ! ドッキリ! ドッキリだから!!」
ゆうた:「(慌ててしゃがみ込み、やまとを抱きしめる)ごめん! やまと、嘘だよ! 全部『ベテルギウス』のパロディドッキリ!!」
「…………え…………?」
やまとはゆうたの腕の中で、ヒックヒックとしゃくり上げながら、放心状態で相棒の顔を見つめる。
「……ゆうた……本当に、いなくならない……?」
「当たり前だろ。お前と俺は、死ぬまでベテルギウスみたいに繋がってるって決めてんだから」
ゆうたはやまとの涙を指で拭い、そのまま強く抱きしめた。
ネタ明らしの後、やまとはしばらくゆうたの膝の上で丸まって動こうとせず、他のメンバーも「やりすぎたな」と反省しながら、5人で星空を見上げた。