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――言えない。「なんとも思ってない」なんて。
だって、今にも泣きそうなこの胸の痛みが、なにより正直だった。
「涼音さん……俺、止まりませんよ?」
「……バカ……止まれるくせに」
「“止まってほしい”って顔に見えないんで」
ベッドに押し倒され、またキスが落ちてくる。
陸の唇は熱くて、優しくて、でも強引で。
「……くっ……ん……!」
シャツのボタンが外され、素肌があらわになるたび、
涼音の体は無意識に震えた。
「……好きだよ、涼音さん。
何度でも言う。……俺、マジで、本気で、好きです」
「っ……もう、……なんで、そんな……」
ぽろり、と目尻からこぼれた涙を、
陸がそっと舌で掬う。
「泣かないで。……今から、もっと気持ちよくしてあげるから」
そして――涼音は、また陸に溶かされていく。
何度目かのキス。何度目かの、涙。
だけど、こんなに“好き”を感じた夜は、初めてだった。