薄暗い部屋に、二人の息遣いだけが響く。
陸の腕に抱かれ、涼音は身体の奥から溢れる熱さに抗えず、涙をこぼしていた。
「んっ……ああっ……く、苦しい……でも、気持ちいい……」
涼音の声は震え、嗚咽混じりに漏れる。それを聞いた陸はそっと彼の耳元で囁く。
「泣いてもいいんですよ、涼音さん。全部受け止めますから」
「や、やだ……声が……大きくなっちゃう……恥ずかしいのに……」
涼音は泣きながらも必死に声を抑えようとする。けれど身体は正直で、陸の動きに反応してしまう。
「大丈夫です。声は我慢しなくていい。むしろ、もっと出してほしいくらいです」
そう言って陸は優しく涼音の顔を覗き込む。赤く染まった頬、震える唇、涙で潤んだ瞳――どれも愛しくてたまらない。
「んっ……ああっ……もう、止まらない……っ」
涼音は激しく喘ぎながらも、嗚咽混じりの声を押し殺そうと必死だった。
「うん、うん……いいんですよ。泣いても、声出しても、全部俺のものです」
陸は涼音の身体をぎゅっと抱きしめる。涼音はその腕の中で、涙をぽろぽろと零しながらも安心感に包まれていた。
「…あっ、ああっ……んっ、くぅ……」
身体が震え、甘い快感に堪えきれずに声が漏れる。涼音は手で口を押さえたが、陸は笑ってその手を外した。
「抑えなくていい。俺が全部聞いてる」
「っ……そんなに優しく言わないで……気持ちよすぎて……声止めらんない……」
「もう少しだけ、耐えてくださいね」
そう言って陸はさらに動きを強める。涼音は声をあげて震え、涙は止まらず頬を伝う。
「んっ、んんっ……ああっ、くるしっ……でも、気持ちいい……」
「涼音さん、その声、そそります」
「っ、やだっ……もう……ああっ♡」
熱く激しい快感に体が押しつぶされそうになり、涼音は身体を縮こませて陸にすがった。
「もうすぐ、いきますよ」
「う、うん……ああっ、あ゛っあ゛〜 …!」
涼音は泣き声と喘ぎ声を混ぜながら、陸に深く抱きしめられたまま絶頂を迎えた。陸は涼音の腰を抱き締めて、ゆっくりと一緒に果てた。
終わった後、涼音は陸の胸に顔を埋めて震えながら言った。
「ありがとう……泣いてもいいって言ってくれて……」
陸は柔らかく微笑んで答える。
「いつでも泣いてください。俺がそばにいますから」
その夜、ふたりの間に流れたのは、愛しさと信頼の優しい時間だった。
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