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八章 歓迎はしないが拒絶もしないらしい
*ヘルシンキ空港 フィンランド時間15時
飛行機から足を踏み出す。このフィンランドの空港に足を付ければ俺は日本代表。俺は息を呑んだ。水曜どうでしょうの大泉洋さんはこんな気持ちだったのだろうか。大泉洋さん、アフリカとかマレーシアとかアラスカとかに放り投げてごめんなさい。俳優業頑張ってください!そんな事を思いながらフィンランドの空港に足をつけてしまった。
いいのだろうか?まぁいいだろう!
やけくそだ!!俺は妥協した。
色々済まして、ロビーに出た。
外国の空港は色んなものがデカくて180センチを超えてる俺にとってちょうど良かった。
日本の公共施設は高身長に優しくない!
出口は何処か分からなかったけれど、排水溝に流れる水のように人が動くのですぐ分かった。
フィンランドの化身は、このヘルシンキ空港があるヴァンター郊外の一軒家に住んでいるらしい。
出口から出て駅に向かう。
秋のフィンランドは、少し素っ気ないように感じた。
空港は大体が観光客でガヤガヤしていたから気づかなかった。フィンランドは観光客に無関心らしい。
「少しくらい、歓迎ムーブを出したっていいんじゃない?」
そう、澄んだ淡い空に言った。
何にも返っては来なかったけれど、それが心地よいのかもしれない。
鼻歌が良く響いた。
電車は時間的にp線に乗った。
車内は静かだった。
空いていたから、日本のように席を一つ二つ開けて座っていた。
ホームに並ぶ時も1メートル2メートル開けて並ぶのだ。
少し詰めたら、なんだこの人という顔をされたので下がった。
この国は日本以上にパーソナルスペースが厳しいと思った。
普通に傷ついた。
ホームは静かだった。
ここまで来ればフィンランドという国を空気が教えていた。
人ひとり、目立つ音は鳴らさなかった。
アナウンスは落ち着いていて、電車の音すら静かに感じた。
「日本よりよっぽど忍者じゃん」
小声で言った。それでも1番大きな音だったかもしれない。
駅を出ればそこは住宅地だった。
シンプルな造形何処か北海道の地に通ずるものがあった。
白い家があって、右には森、左にも森、
奥にはまた家があって、また森。
それを繰り返して少し、ほんのおまけ程度に大きい家の前に立った。
白樺とその他の木、暖かさがあって生活感があって、ファンタジーの世界のような家。
玄関に立ってインターフォンを探す。
あれ?ないな。
暖かみのある木のドアを前、少し驚いた。
インターフォン無いのか?まさか?
これってドアノックしろってこと?
俺は少し息を呑んでコンコンっと控えめにノックをした。
木材から発せられる音は少し日本文化にも通じるものがあったのか心地よかった。
フィンランドさんって、どんな人なのかな。
フィンランドの男性の平均身長は180センチっていうし俺と同じくらいかも。
そんな事を考えている間にドアが開いた。
そこにいたのは、祖国と同じくらいの172センチくらいの肌の白い男性だった。